「正直僕もびっくりしましたね。」

──まず、今回ハイレゾを配信することになったきっかけを教えて下さい。
【つるの】きっかけ！？
──はい！
【つるの】きっかけですか、えーときっかけは・・・ごめんなさい正直僕わかんないです(笑)
（一同笑い）
【つるの】そういう時代の流れだということで、今まで配信でたくさんの方に聴いていただいてますし、カバーってこともあり、名曲をカバーさせていただいてますので。
【ポニーキャニオンスタッフ】ちょっと僕からご提案して、moraさん大人のお客様が結構いらっしゃるとのことで、今回のカバーアルバムはとてもマッチするなということで
【つるの】僕もそれまんま今言おうと思ってたんで
（一同笑い）
【つるの】以下同文ですね。
（一同笑い）
【つるの】オーディオ機器なんかもね、結構年配の方ですごい凝っている方もいらっしゃると思いますので。
まぁ・・・あとは音に歌がついていってるかどうかということがありますけども。
良い音質で聴いていただけることは、僕も楽しみです。

──実際ハイレゾを聴いた感想をお願いします。
【つるの】正直ね、そんな変わんないでしょうと思ってたんですよ僕も。
今、聴かせてもらったんですけど、ものすごい立体感で！
何というか、スタジオだからそういう音に聴こえてるのかわかりませんけど、とにかく間違いなくわかりました！
なので、ヘッドホンとかイヤホンでしっかり聴いていただいている方は、またちょっと違った音質で聴いていただけるんじゃないかなと思ってます。
──どの曲をお聴きになられたんですか？
【つるの】「つるのうたベスト」でカバーさせていただいた『糸』という中島みゆきさんの楽曲です。
(ベストアルバム収録の際に)新録したということもありますので、『糸』で聴かせてもらったんですけど、まるっきり違いましたね！
【ポニーキャニオンスタッフ】はっきりと立体感出てましたね！
【つるの】そうですね。
弦も、ピアノも、ドラムも入ってる曲なので、全然違いました。
エッヂが立ついうか、生楽器のエッヂがすごい立って
で、ボーカルが真ん中にいて、楽器の立体感が出てくるのが全然わかったんで、正直僕もびっくりしましたね。

──ハイレゾのイメージって今までありましたか？
【つるの】いやー、ハイレグしか知らなかった。
（一同笑い）
【つるの】(笑)ハイレゾって聴きなれない言葉なんでね、
これからこういう時代になっていくんだなーと、
みなさんより先にこういう単語を知れて、ちょっと鼻高々な感じです。
今まで数々の名盤は色々なリマスター出てますけど、新しくハイレゾで聴いてみたいですね。

──ハイレゾで聴きたい曲はありますか？
【つるの】ツェッペリンとかハイレゾで聴いてみたいなー。
今聴けない音、だからボンドがいた時代のツェッペリン、
それこそビートルズもそうですし、
昔の音をハイレゾで聴いてみたいですね！

「セミのハイレゾとかどうですか？」

──影響を受けたアーティストさんって他にいらっしゃいますか？
【つるの】そうですね、バンドが多いですね。
ツェッペリンもそうですけど、僕ら世代はメタル・パンク世代なんで、
その辺のアーティストのCDをたくさん聴いてましたね。

歌手のみなさんの姿勢みたいなのはすごく影響を受けることはたくさんあるんですけど、 歌っていうことに関しては、影響を受けたっていうアーティストの方が、実は僕あんまり居ないですね。

まぁ、憧れてる歌手はセミですね。
セミがやっぱり僕は一番憧れてるアーティストなんで。
セミのロック魂を受け継いで。
セミのハイレゾとかどうですか？
（一同笑い）
──いいかもしれないですね！
【つるの】ちょっと聴いてみたいですねー！
日本34種類のセミたちのハイレゾバージョンの音を、ぜひとも聴いてみたいですね！
──つるの剛士セレクトでぜひ！
【つるの】僕はやっぱり、ツクツクボウシ、クマゼミあたりのハイレゾバージョンをぜひとも配信して…
まぁ需要は全くないと思います。
（一同笑い）
【ポニーキャニオンスタッフ】つるのさん買っていただいて
僕はもう絶対すぐに購入いたしますけども
──企画をあげたいと思います。
【つるの】単体じゃなくて、合唱バージョンとかもいいと思います。
（一同笑い）
【つるの】ツクツクボウシの合唱とか、ハイレゾで聴いたらすごい壮大な立体感も出ると思います。
【ポニーキャニオンスタッフ】一匹、一匹の粒立ちまでわかりますね。
【つるの】ね！ほんとに！
ツクツクボウシってちなみにコーラス入れてくるんで！
一緒に歌ってる時に
「ツクツクボウシ♪ツクツクボウシ♪」って言った時に
「ミーン♪ミーン♪」
ってコーラス入れるんですよ。
それハイレゾで聴くとかなり立体感出ますよね！
聴いてみたいですね！

「これからは、ハイレジストつるので！」

──では、少しカバーアルバムについてのお話を・・・カバーを歌うことの難しさはありますか？
【つるの】本当にオリジナルを歌うことの何倍もカバーは難しくて、
最初はですね、歌番組きっかけでカバーアルバムを出させていただけるようなチャンス、きっかけになったんですけど、やってみたい！って当時自分の中で思った時に、結構まわりの方から反対されることもあったんですよ。
ただ、やっぱりチャレンジしてみたいなって当時の僕はすごく思ったんですけど、
歌い始めてみてから、まわりの方が反対した意味もわかりましたし、
もともとある元のネタをですね、新たにカバーし直すというのは
みなさんの心の中に残っている、耳馴染みのある曲なので、
それを新たに作りなおすという作業は、
傷つけられないですし、みなさんの思い出の曲を壊すことはできないので
新たに積み重ねていくという作業なので、とても難しいなと思いました。

──アルバムの中で思い入れのある曲ありますか？
【つるの】全部思い入れあるんですけど、
カバーをやってみてよかったなと思うところは、
すごく若い方に、「こんな曲が日本にもあったんですね」とか「こんな名曲があったんだ」っていうのを言っていただいて、
さらにそのカバーさせてもらったアーティストさんたちの曲も、僕をきっかけに聴いていただけるというのは、とてもやっててよかったなと思いますし、
逆に言えば、本当に僕のオリジナルだと思って聴いてる方も結構いて、
「『M』っていうつるのさんの曲すごくすてきですね」って「あれ実は僕の曲じゃないんだよー」って言ってみたりとか
そういったことも結構あるんで
若い方はそうやって新鮮な耳で聴いていただいて、年配の方なんかはすごく懐かしくていいですねっていう、
すごく両方面から評価いただけるので、とてもよかったなと思えるところもあります。
──カバーアルバムの曲はバラードが多いですし、つるのさん声量があるので、すごくハイレゾ向きだと思います。
【つるの】そうですか？やっぱそうゆうの向いてるんですか？
──(音の違いも)わかりやすいですし

【つるの】僕、歌ってて、よく“倍音（※）”がすごく出る声だと色んな方に言われるんですけど、実は“倍音”ってよくわかってなくて、調べたんですけど、
僕の声の“倍音”みたいなものも、ハイレゾだとすごく際立って出るような気がしてて、
それはすごく合ってるような気がします。どうでしょうかね。
【ポニーキャニオンスタッフ】つるのさんの声って結構声量がバーっと飛び出て、広域の音域の倍音が出てるので、CDに収まりきらないんですよね。
【つるの】CDに収まりきらない声なんですか！？カッコイー！！
（一同笑い）
【ポニーキャニオンスタッフ】(CDだと圧縮して)ぎゅーと詰めないといけなかったものが、ハイレゾは器が広いので、すごくゆったりとして、よりCDより聴けるかなと思いました。
【つるの】おー！なのでこれからは僕ハイレゾで！ハイレジスト！ハイレジストつるので！
──mora専属ハイレジストでぜひお願いしたいです！
【つるの】これはぜひぜひお願いします！(笑)

──最後に、moraを見ているファンのみなさんにメッセージをお願いします。
【つるの】こういった新しいハイレゾという世界がまたできたので、
僕らもハイレゾを意識しながら、自分の世界も広げられるようになったので、
より音楽を使って楽しめるような時代が来たんだなって、とてもワクワクしてます。
ぜひ僕の歌もハイレゾで聴いていただきたいなって思います。

ハイレゾジーザスで！お願いします。

──本日は、ありがとうございました！
【ポニーキャニオンスタッフ】ぜひセミの配信を！
──収録しに行かないと！
【つるの】収録するときもハイレゾ！？
【ポニーキャニオンスタッフ】ハイレゾでもちろんそうですね。
【つるの】録らなきゃいけない・・・どういうハイレゾ・・・？
──機器があるんです・・・黒い機器が・・・
【つるの】ざっくりだなー黒い機器(笑)
（一同笑い）
【つるの】ありがとうございました！ハイレジストつるのです。セミのハイレゾ期待してます！

以上、つるのさんありがとうございました！


倍音とは…基本となる音の周波数の倍の周波数を持つ音。例えば、100hzの音があったとしたら、倍の200hzの音が倍音。デジタル化した音楽データでは周波数が制限されカットされてしまう為、CDでは20kHzが再生できる範囲となっている。