石川綾子インタビュー 「おそ松さんOPテーマ『はなまるぴっぴはよいこだけ』演奏ONLY MV」公開記念!

今注目の実力派若手ヴァイオリニスト、石川綾子さん。
moraでもアニソン・ボカロの名曲をクラシックカバーした『ANIME CLASSIC』『VOCALO CLASSIC』が大人気です。

今回moraでは、そんな石川綾子さんの新作ミュージックビデオ「おそ松さんOPテーマ『はなまるぴっぴはよいこだけ』演奏ONLY MV」公開を記念して独占インタビューを実施。石川さんに加え、現役早大生ドラマーの川口千里さん、ミキシングエンジニアのニラジ・カジャンチさんを迎え、音楽制作の裏側に迫りました。

 

「はなまるぴっぴはよいこだけ」
ハイレゾ音源も配信中!

 


 

――今回の楽曲は、『おそ松さん』のOPテーマである『はなまるぴっぴはよいこだけ』。なぜこの曲を選んだのか、聞かせていただきたいです。

川口 私も気になっていました。

石川 中川翔子さんのラジオ番組にゲストとして呼んでいただいた時に、この曲のリクエストをいただいたことがきっかけなんです。

ニラジ そうだったんですね。

――その時、この曲は知っていたのですか?

石川 存じ上げませんでしたが、ラジオ生放送中に「ぜひ聞いてみます!」とお伝えし、番組が終わった後すぐに家で弾いてみたところ、すごくヴァイオリンの音色に合ったんです。何よりもメロディーがきれいで、さっそく翌週私のニコニコ生放送番組で弾いたところ、視聴者の方々が盛り上がってくださいました。スタッフの方々も「かっこいい!」と言ってくださり、とんとん拍子にMV化が決定しました!

――オリジナルは歌ものですが、最初にヴァイオリンで弾いた時はどのような雰囲気で弾いたのですか?

石川 もともとメロディアスな曲なので、そのまま弾いてもキレイなのですが、もっと技巧的にしたら面白いんじゃないかなと思い、サビの部分を2倍速で弾いてみました。刻みで弾いたら、すごくかっこよくなったので、「サビがこんなかっこよくなるのであれば、Aメロも考えてみよう」、「Bメロも考えてみよう」と全体的にヴァイオリンのいろんな技法を取り入れていきました。考えていくうちに、いつの間にか超絶技巧になっていて、自分自身の首を絞めるアレンジメントになってしまいました(笑)。

ニラジ でも、それができるからすごいですよね。

――千里さんとは、なぜ共演することになったのですか?

石川 プロデューサーが「こんな素敵なドラマーの方がいるよ」と、川口千里さんのYouTube動画を見せてくれたことがきっかけです(川口さんのYouTubeチャンネルはこちら)。確か『けいおん!!』の動画だったと思います。

ishikawa05

川口 それは恥ずかしい動画です。

石川 その動画では制服を着ていて……!

川口 まだコスプレをしながら演奏している時ですね。

石川 コスプレだったんですか!? 実際に学校で着ていた制服だと思ってました!

川口 違います(笑)。

――その動画は何歳の時ですか?

川口 中学2年生くらいです。正直、黒歴史です(苦笑)。今見直すと「わぁぁぁ」って隠したくなります。

石川 とんでもないです!ものすごい再生数ですよね。でも、中学生だったら、コスプレする必要はなかったのでは……?

川口 あの制服はいただいたんです。初めて動画を上げた時に見てくれた方からの反応が大きくて、それを見た知り合いの方から箱が届いたんです。開けたら「これを着て叩いて」というメッセージと制服が入っていて、それからずっとその制服を着て出ていました。

石川 すごく迫力があって素晴らしい演奏なのに、回りながら撮影しているカメラに対してすべて目線を合わせて、ニコニコ演奏している姿のギャップがたまらなくて、「素晴らしい方だな。ぜひお会いしてみたいな」と思っていたんです。今回このような形で共演が決まって、幸せです。

川口 ありがとうございます。とてつもなく恥ずかしいです(笑)。

――今回、アルバム『ANIME CLASSIC』にも参加している大久保薫さんがアレンジしていますが、最初にアレンジデモを聞いた時の印象は覚えていますか?

石川 率直に、「かっこいい!」と思いました。オリジナルのポップな感じのアレンジががらりと変わっていて、ものすごくかっこいいです。

川口 ポップ感は大分なくなっていますよね。超絶技巧がぴったりな曲という印象です。

石川 ヴァイオリンとドラムが主役で、対等の楽曲って意外と少ないと思うんです。

川口 ないですよね。

石川 どちらも主役にしたアレンジメントはものすごく難しかったと思うのですが、とてもバランスが取れていて、素晴らしいアレンジだと思いました。

――ニラジさんはアレンジデモを聞いて、どのように録ろうと思いましたか?

ニラジ 僕はレコーディングを途中までしてから、「元々どういう曲だったのだろう」と思い、そのタイミングでオリジナルを聞いたんです。原曲を知らずに大久保さんのアレンジを聞いていたから、自分の頭の中にはそのイメージしかなく、オリジナルっぽい感じでやっているのだと思っていました。だから、スタジオでオリジナルを聞いて、びっくりしました。こんなにポップなアイドルグループが歌っていて、1人ではなくていろんな人が歌いつないでいるのに、それをヴァイオリン1本で弾くとは驚きますよね。
大久保さんもきっとヴァイオリンとドラムのために周りの楽器をすごく選んで、ちゃんとヴァイオリンとドラムのスペースを残しつつ他の楽器を入れてくれていたから、ミックスしやすかったです。デモの段階ですごくはっきりとイメージができていました。実際のレコーディングでは、AYAKOと千里ちゃんは会っていないんですよね。

石川 私がインフルエンザにかかってしまったので……別々に録りました。

――会う前に抱いていた印象はどういうものでしたか?

石川 会う前の印象は、やっぱり『けいおん!!』のかわいい制服姿のイメージが強かったです。

川口 勘弁してください。あれは私のキャラではないんですよ(苦笑)。

ニラジ 実は僕は、千里ちゃんのことを3~4年前からYouTubeでよく見ていて、「とんでもない奴がいるな」と思っていました。このプロジェクトで会うことができたので、うれしかったです。とにかく若くて、でもぶっ飛んでいて、なかなかここまでパワーがある人はいません。

――千里さんは、綾子さんに対してどのような印象を持っていましたか?

川口 最初に写真だけを見た時は、「美人さんだ。すごくふわふわした方なんだろうな」と思いました。演奏に関しては、綾子さんの演奏を今までいろいろ見たり聞いたりしていたので、素晴らしい方だとわかっていましたが、実は、最初は構えていたんです。ふわふわ系の方って、裏では怖かったりするのではないかと思っていたんです。でも、実際にお会いしたら、人柄もふわっと柔らかい写真通りのキャラクターでホッとしました。

石川 それは褒めてますか(笑)?

川口 褒めてますよ。すごいことです。挨拶した時に「これが素なのか。よかった」ってホッとしたのを覚えています。

――2人はMV撮影の時に初めて会ったんですよね。

川口 ステージ上が初対面でしたね。

石川 それがそのままMVになりました。セットがボクシングのリングみたいで、お互い顔を向き合わせて立っている画なのですが、あの撮影は全力を使い果たしました……!

川口 撮影している時間も長かったですし、曲自体もすごくハードでした。ドラムと2人だけのMV撮影は、なかなかないと思うのですが?

石川 初めてでした。

川口 すごくやりづらいだろうなと思っていました。

石川 いえいえ、とんでもないです。間近で初めて聞かせて頂いたのですが、やっぱりすごく音が大きいんですね!

川口 かっこつけようと思うと、音が出てしまうんです。

石川 すごくかっこよかったです。

――レコーディングでも音は大きいのですか?

ニラジ 千里ちゃんの鳴らす音はすごく大きいです。でも、レコーディングがうまい人は、みんな音が大きいんですよ。楽器は木で作られているから、木をどれだけ鳴らせられるかが重要になってきます。

ishikawa03

川口 いつも課題にしていて、意識していることです。

ニラジ それが音に出ていますよね。こんなに体が小さいのに、しっかり楽器を鳴らせているから、50歳くらいの黒人のドラマーが叩いているのではないかと思うような音を出せる。外見のイメージとは違いますね。

川口 よく「背中にジッパーがあって40代のおっさんが出てくるかもしれない」と言われます。ちょっと複雑ですね。

ニラジ 音はとにかく大きいです。ライブで見た時もそう感じました。

――大きい音を出せることがヴァイオリンにおいても重要でしょうか?

石川 私はヴァイオリンは音量というより、音色だと思っています。太い音色、ふくらみがある音色を出せるか、いつも考えて演奏しています。

川口 綾子さんの音は、ふくらみがよくわかります。ヴァイオリンを弾いている人をいろいろ見てきたのですが、すごく繊細な楽器だからわかりやすいんです。まったくヴァイオリンを理解していない私でも、聞けば「すごくうまい人だ」とわかります。綾子さんの音は聞いてすぐに「うまい人だ」とわかったので、素晴らしいと思いました。

――レコーディングの際、演奏について心がけたことはありますか?

石川 とにかくこの曲はすごくパワーを使う曲なので、気合いを入れて演奏しました。

ニラジ 何度も弓の毛が切れましたよね。

石川 そうなんです!レコーディングでも撮影でも、どんどん弓の毛が切れてしまうくらいパワフルに弾きました。

ニラジ (弓の毛の)馬がかわいそうになるくらいでした(笑)。

石川 馬に申し訳ない気持ちもありながら……(笑)。でも全力で演奏させていただいて、エネルギーを使う曲だと強く感じました。1回演奏するだけでもすべてのエネルギーを使い果たす曲ですが、レコーディングでは何回も録るので、後半は脱水症状で倒れるんじゃないかと思うくらいでした!自分が持っているすべてを使い果たした感覚があります。

川口 私もとにかく大変な曲だと思いました。オリジナルを聞いた上で今回のアレンジを聞いたので、覚悟していたフレーズとは違っていて、体力面での心配がありました。実際は大丈夫だったのでよかったのですが、結構キメの部分があったんです。デモの音源を聞いた時から「ここは暴れていい場所」と感じる箇所がいくつかあったので、その部分をどう埋めていくか考えました。超絶技巧として出していくのであれば、私も手加減はできないと思いましたね。

――ニラジさんは、綾子さんとは『ANIME CLASSIC』から濃密な時間を一緒に過ごされてきたと思いますが、石川綾子というアーティストに対してどのような印象を抱いていますか?

ニラジ 最初の出会いが1年前くらいですよね?

石川 そうですね。

ニラジ そもそもヴァイオリニストのレコーディングをした経験があまりなく、いままで2~3枚のアルバムしか作っていないので、話が来た時にまずは勉強しようと、国内外のいろいろなヴァイオリニストの方のアルバムを聞きました。AYAKOの前のアルバム『CINEMA CLASSIC』も聞き、事前に音色を確認しました。
基本的にシンガーでも同じなのですが、会う前にその人のリサーチをして、音のイメージを作った上で会うんです。その作業を行っていたら、千里ちゃんが話していたようなふわっとした人がスタジオに来たんです。しかし、いざヴァイオリンを弾くと、こんなにもパワフルな音が出せる。外見からは、力強いプレイができるとは想像していませんでした。
アルバム制作時は常にゴールを設定します。AYAKOの中でのゴールはどこなのか探りつつ、自分の中でも「こういうアルバムを作りたい」というゴールがあるので、いかに互いのゴールを合体させるかが重要だと思っています。1カ月くらいかけて『ANIME CLASSIC』を作った時は、そのゴールに辿り着けたと感じました。
今回は2回目なので、レコーディングでもミックスでもAYAKOが作りたいものをイメージできていました。そのゴールは、まさにギャップです。AYAKOのこのビジュアルと作っている曲のパワー感、いかにそのギャップを出せるかを意識して、音作りをしていきました。

――綾子さんは、ニラジさんにどのような印象を持っていますか?

石川 生きてきた中で、ニラジさんとの出会いがあって本当によかったと心から思っています。こんなにも音楽を愛して、クリエイティブで、真っすぐな方がいらっしゃるのかと、ニラジさんに出会ってすごく感じました。『ANIME CLASSIC』というアルバムを一緒に作っていた1カ月はすごく濃くて、たくさんのことを学ばせていただきました。出会えて本当によかったです。
「石川綾子の作品を一緒に作り上げてよかった」と思っていただけるように、これからも頑張りたいという気持ちにさせてくれました。これからもニラジさんともっともっといい作品を作っていきたいと思っています。

――確かな信頼関係が築かれた中でレコーディングが行われましたが、ニラジさんの音作りについての考え方を教えてください。

ishikawa04

ニラジ 普段いろいろなアーティストと出会い、いろいろなサウンドを作る上で、さっき話したようにある程度そのアーティスト、今回ならばAYAKOのイメージを作ります。ただし、ミックスする時は、まず自分の好みのサウンドで作るようにしています。クライアントが何を求めているかは別として、最初は自分がかっこいいと思う音を作り、クライアントに聞いてもらってからシェイプアップさせていきます。僕を頼ってもらえるのであれば、僕が作れるサウンドを10%でも20%でも入れられるようにしたいです。
今回はオリジナルを聞いてから大久保さんのアレンジを聞き直した時に、いかにAYAKOと千里ちゃんのプレイを激しく聞こえさせるかを意識しました。ドラムについては、少し悪い言い方すると“やかましい”サウンド作りをしています。ポップスだけど、あえてシンバルをわしゃわしゃさせるなどロックなサウンドを入れました。ドラムに負けないように、ヴァイオリンの音もほんの少し加工しています。
ハイレゾでのリリースもあるということで、96kHz/24bitで録ったところも特徴的です。ハイレゾでのリリースでうれしい部分は、僕達が時間をかけてスタジオで作った音を、そのままリスナーの方に聞いてもらえることです。いい音か悪い音かは別の話で、ハイレゾは音がいいということではありません。今回のこの曲はすごくひずませていて、ピュアな音ではないのですが、ピュアではない中に僕がイメージしている音がありました。その音を、リスナーがヘッドフォンで聞ける状態でリリースしてもらえることがうれしいです。CDだと圧縮されてしまうので、スタジオで作った音が変わってしまいますが、ハイレゾはその変化がありません。
僕達が想像している音をそのままリスナーに届けられるという一貫したスタンスで、レコーディングやミックスを行いました。

――お二人は、ライブやレコーディングでのエンジニアさんとの向き合い方は、どのように考えていますか?

川口 私は、エンジニアさんとやり取りをした経験が少ない方だと思います。レコーディング自体も数が多いわけではありません。ただ、少ない中でも、私は私らしく演奏させてもらっています。どう録ってもらうかという技術的な部分には、あまり意見を言いません。演奏をどう捉えてもらうかは、エンジニアさんの好みにもよると思うからです。よっぽど違う音になっていたら言うかもしれませんが、基本的には楽しんでいます。録った音をどう変えていくかは人によって違うので、単純に楽しんで聞いている感覚です。

石川 ヴァイオリンはアコースティック楽器、マイクを通さない楽器なので、鳴らしている音をそのままお客さまと届けたいと思っています。しかし、ライブではマイクを通すので、どうしても鳴らしている音とお客さまに届いている音が違うものになってしまいます。そこを埋めていきたいので、ライブの時はステージ上でのサウンドの確認が終わったら、客席で聞こえる音も聞きに行き、少しでもホールに響く生音に近い音をお届けできるようエンジニアの方々と作り上げていきます。

川口 ライブの時もマイクの位置を変えて、何度も試していましたよね。

石川 マイクの位置が少し違うだけでも、音の聞こえ方が大分変わってくるんですよね。

ニラジ AYAKOはとにかく耳がいい。マイクを1cm動かしただけでも違いがわかるんです。曲調に合う自分の音色がわかっていることも、すごいことだと思います。僕はレコーディングの現場しかわかりませんが、リハをしている時にスタジオのいろいろな場所に立って、ヘッドフォンで自分のヴァイオリンの音がどう聞こえているか、どこで弾くといい音が鳴るか、自ら確認してくれるんです。1cm動くだけで音色が変わってしまうことを知っているのは、その楽器や鳴らし方をわかっている証拠。AYAKOはマイクとの距離もすごく意識してくれるので、エンジニアとして僕はすごく助かっています(笑)。

――エンジニアから見て“耳がいい”とは、どういうことなのでしょうか?

ニラジ レコーディングでは何回も録って、いいパフォーマンスを選びます。人それぞれが思ういいパフォーマンスは違いますが、その中でももっとも音色がキレイでピッチが正確、楽器がしっかり鳴っているテイクを選びます。僕の中でも「この音がいい」と思うレベルがありますが、綾子はそこを越えてくるんです。僕が「これでいい」と思うものでは絶対にダメなのです。綾子は自分の楽器をよく知っていて、「こういう気持ちで弾いたから、この音色だと違う」と教えてくれるので、いい音を見つけやすいです。僕でも気づかないレベルの音の聴き方をするし、エンジニアから見て「ヴァイオリンはこういう音だ」と思っていた音に対してもそのレベルを超えてきます。僕が日本にいる8年間の中でもっとも勉強になり、耳が鍛えられたレコーディングでした。

――逆に綾子さんから見て、ニラジさんの音に対する姿勢をどのように感じますか?

石川 神です(笑)。私もニラジさんほど耳がいい方には出会ったことがないと思います。一緒にアルバムを制作させていただき、驚きの連続でした。信頼しているので、ニラジさんに聞いていただいて「これいいね!」と言ってくださった音は、まったく心配ありません。

川口 素敵な信頼関係ですよね。

石川 今回も一緒に曲を作れてうれしいです。

――信頼し合っている耳と耳で作り上げられた音を、そのまま聞いてもらえるハイレゾもチェックしてほしいですね。

ニラジ すべて聞いてほしいです。1つ1つの音が、すごくはっきりしています。ドラムの音も生っぽさを残しつつ、いかにアグレッシブにするかを意識しました。ワイドレンジにする調整と、アグレッシブでひずんだような音にする調整は真逆なのですが、バランスを考えてミックスしているので、そこを楽しみに聞いてほしいです。

――マスタリングはソニースタジオのチーフエンジニア鈴木浩二さんが手掛けています。

石川 もともと迫力があった音源が、より一層派手に仕上げていただいた印象があります。

ニラジ ミックスの段階で、全体的なイメージはありました。ミックスは12時間くらいかけて作業しますが、マスタリングは30分~1時間くらいで終えるものなので、こちらで作ったイメージをマスタリングの人にそのまま伝えることがほとんどです。マスタリングエンジニアとしてのゴールを見ながら、僕とAYAKOが作ったイメージとズレないように気をつけていただき、完成させてもらいました。一番いい形でリスナーに配信できるサウンドになっています。

――完成した作品の印象や聞きどころを教えてください。

川口 やはりヴァイオリンとドラムの超絶技巧と、ニラジさんが組み立ててくださった素晴らしい音を聞いてもらいたいです。CDを聞いてエンジョイしてもらい、ハイレゾもいっぱい聞いていただきたいです。以前ライブで演奏した時の盛り上がりもすごくよかったので、たまにはライブにも来てもらいたい。またステージで演奏できたらいいなと思っています。

石川 今回は、尊敬するニラジさんが音作りをしてくださり、天才女子大生ドラマーの川口千里さんとコラボさせていただきました。皆さんのおかげで、すごく自信を持ってお送りできる作品になりました。音を聞きながら、私達が全力を出し切りゼーゼーしている姿を想像して、お楽しみいただけたらうれしいと思います!大好きな曲なので、これからもどんどん演奏していきたいと思っています。ぜひ、ライブにも遊びにいらしてください。

ニラジ ハイレゾでリリースすることを意識しながらミックスを行ったので、2人がどれだけ汗をかいて演奏しているか、音源を聞いたらすごく伝わると思います。僕も聞くとすごくテンションが上がり、汗をかき、2人がレコーディングしている時の気持ちになれるので、聞いてくれる方もその気持ちを味わってください。

 

ishikawa06

 

 

 

 


 

プロフィール

 

■石川綾子 – Ayako Ishikawa – 

ヴァイオリニスト 世界各地でのソロリサイタル・交響楽団との共演、また各国のテレビ・ラジオ出演と国際的に活躍する実力派ヴァイオリニスト。

研ぎ澄まされた感性と超絶技巧から海外では『デビルズアヤコ』の愛称を持つ。 若くして全豪一位となり、名誉ある「全豪ベストパ フォーマー」に輝く。また、類まれな才能と功績に対 し、オーストラリア政府より、世界的に認められる芸術家だ けに与えられる永住権を授与される。幼少期 はロンドンで過ごし、ウェールズ皇太子後援の名 門ロンドン音楽学校パーセルスクール最年少合格。数々 の優勝経験を経て、15 歳よりシドニーへ。 国立シドニー大学・シドニー音楽院にトップで合格し、 首席で 卒業。オーストラリアを代表する演奏者として 「豪学術音楽賞」受賞をはじめ、The ElizabethanTheatre Trust Violin Scholarship、Golden KeyInternational Honours Society Award、Pan Pacific International Music Scholarship な ど数々の受賞を果たす。

2015 年12 月アニメソングカバーアルバム『ANIME CLASSIC』でエイベックスよりメジャーデビュー。2016 年5 月テレビ朝日「題名のない音楽会」へ出演し、アニメ特集の中で 2 曲演奏、ネットを中心に大きな話題と なる。

現在は日本を拠点に世界各地で演奏活動を行い、カリスマ的才能を持つ傑出したヴァイオリニストと賞賛を 受ける一方、ヴァイオリンやクラシック音楽の素晴らしさを広めるべく、ジャンルにとらわれない幅広い演 奏活動を展開中。

 

■川口千里 -Senri Kawaguchi-  

1997年、愛知県生まれの女子大生ドラマー。5歳でドラムを始め、8 歳から「手数王」こと菅沼孝三氏に 師事している。「YouTube」での ドラム演奏動画は世界中から注目 され、その総再生回数は現在およそ 2,600万回。また、世界的なドラム 関連サイト「ドラマーワールド」で 世界のトップドラマー500人に 選ばれた日本人二人の内の一人で もある。

2013年、若干16歳で待望 の1stアルバム『A LA MODE』を リリース。2014年6月にはLAでレ コーディングされた2ndアルバム『Buena Vista』をリリース。ライブでは2014年1月にLAでの単独ライブが大成 功。4月にはブルーノート東京で世界的ミュージシャンのリー・リトナー氏とも共 演。夏にはE-girlsのアリーナツアーのサポートを務める。2015年3月にはライブ DVD『Senri Kwaguchi Live Tour 2014”Buena Vista”』をリリース。現在は大 学に通いながらライブやスタジオワークなど多彩に活躍中。 

 

■ニラジ・カジャンチ -Neeraj Khajanchi-

現在、国内で最も活躍しているレコーディング & ミキシングエンジニアのひとり。

マイケル・ジャクソン、マライヤ・キャリー、ボーイズ・Ⅱ・メン、ティンバランド、リルジョン、ジョヒーム、ヨランダ・アダムス、ランディージャクソンといった海外一流アーティストをはじめ、三浦大知、MAX、BENI、SKY-HI (AAA)、中川翔子、さかいゆう、安室奈美恵、Crystal Kay、福原美穂、AIなどの国内アーティストまで、手掛けた作品は多岐にわたる。

また、アーティストやクリエイターだけではなく同業のエンジニアからも信頼の厚い存在として、ニューヨーク、マイアミ、ラスベカス、日本など国内外と問わず世界各国の様々なシーンで活躍。

 


 

<ニラジさん使用機材一覧>

ishikawa07

Kick In – AKG D112 – Neve 1073

Kick Out – Neumann U47fet – Shinya’s Studio JH Mic Preamp + 1073EQ

Snare Top  – Shure SM57 – Neve 1073

Snare Bottom – Shure SM57 – Neve 1272

Snare2 Top – Shure SM57 – Neve 1272

Snare2 Bottom – Shure SM57 – Neve 1272

Hi-Hat – AKG C451EB – Shinya’s Studio JH Mic Preamp + 1073EQ

Hi Tom – Josephson e22s – Portico 5024

Mid Tom – Josephson e22s – Portico 5024

Lo Tom – Josephson e22s – Portico 5024

Flr Tom – Josephson e22s – Portico 5024

Ride – AKG C451EB – Neve 1079

OH – AKG C414B ULS – AMEK 9098 – Neve 33609A

Mono 1 – Coles 4038 – Tree Audio The Branch

Mono 2 – Sony C-38B – Neve 1081

Room 1 – Royer SH-24 – GML 8304

Room 2 – 3Dio Free Space Pro – GML 8304

Violin Mic 1 – Neumann M269C – GML8304

Violin Mic 2 – Neumann U67 – GML 8304

 


 

「ジャンルのないヴァイオリンコンサート 2016」

大阪公演:10月19日(水) いずみホール 開演19:00

東京公演:10月21日(金) 紀尾井ホール 開演19:00

詳しくは石川綾子オフィシャルHPまで

http://www.ayako-ishikawa.com/