すすめ!ハイレゾ横丁 〜ハイレゾくんと学ぶハイレゾ講座〜 第7回「“ハイレゾ横丁式”ヘッドフォンの選び方」

最近話題のハイレゾ。これはハイレゾ愛にあふれた若者+おじさんの物語である。

 

 

登場人物

ハイレゾくん 音楽が大好き。ハイレゾにも興味を持つ好奇心旺盛な青年。

オーディオおじさん 隠居生活をしているオーディオ好き。

ハイレゾ子 隠れオーディオ女子。趣味は三度の飯。ハイレゾくんの恋人。

レゾ郎 忍者のくせにハイレゾが好き。ハイレゾくんの遠い親戚。

 

 

第7回 “ハイレゾ横丁式”ヘッドフォンの選び方 (前回はこちら

 

ハイレゾくん これまでXperiaやハイレゾ対応ウォークマン、iPhoneでハイレゾを聴く方法を聞きました。プレーヤーの説明が終わったところで、今度はヘッドフォンについて本格的に知りたいのですけれど。

 

オーディオおじさん 確かにヘッドフォンによって音が変わる。ハイレゾを聴くならヘッドフォンもいいものを選びたいものじゃ。

 

ハイレゾ子 でもヘッドフォンの種類は多いです。どれを選んでいいか迷っちゃう。

 

オーディオおじさん 確かに。そこでまず大きくタイプを決めると分かりやすい。頭にのせるオーバヘッド・タイプか、耳の中に入れるイヤフォン・タイプか。これは好みで選べばよろしい。

 

ハイレゾくん 僕はオーバーヘッド・タイプです。

 

ハイレゾ子 私はイヤフォン・タイプかな。

 

オーディオおじさん ではタイプが決まったところで、ヘッドフォン選びのキーワードを教えよう。ズバリ「ノイキャン」と「ワイヤレス」だ。

 

 

ノイズを消す「ノイキャン」

 

ハイレゾくん まず「ノイキャン」について教えてください。

 

オーディオおじさん 「ノイキャン」とは「ノイズキャンセリング」の略だ。特殊な技術によって電車内の騒音などを軽減してくれる機能だ。ノイズが小さくなるから音楽に集中できる。

 

ハイレゾくん 電車の「ゴォォ」という振動音とか、「次はとうきょう~ とうきょう~」とかいうアナウンスが聞こえなくなるのですか?

 

オーディオおじさん その通り。まるで耳栓をしたようにノイズだけが小さくなる。こんな感じじゃ。

 

“ゴー、次はとうきょう、とうきょう、新幹線はお乗り換え……”

 

ハイレゾくん これなら音楽が聴きやすいです!(注:実際にはソニーストア銀座などの店頭で試してみてくださいね。)

 

ハイレゾ子 だけど音質に影響はないのかしら?

 

オーディオおじさん ワシも山手線で聴き比べたけど、ほとんど影響はないと思う。たとえ微細にあったとしても、ノイズがなくなることの方がよっぽど音質改善じゃ!

 

ハイレゾくん 確かに(笑)

 

オーディオおじさん ノイズキャンセリグと聞くと粗っぽいものに思うかもしれないけれど、実際は繊細じゃよ。やっぱり技術の進歩なんじゃな。例えばソニー製なら「電車・バス」「航空機」「室内」と環境に合わせて選択できるし、強弱をスライドで細かく調節もできる。

 

ハイレゾくん ハイレゾを通勤電車で聴きたい人には「ノイキャン」のヘッドフォンがおすすめですね。

 

オーディオおじさん うむ、言わば耳元に無音のリスニング・ルームができるようなものだ。電車の中でむやみにヴォリュームを上げなくてすむという利点もある。

 

 

音楽が身体の一部になるようなワイヤレス

 

ハイレゾくん もう一つのヘッドフォン選びのキーワードは「ワイヤレス」です。

 

ハイレゾ子 これは私にもわかります。コードのないヘッドフォンのことですね。この前ソニーストアで実際に装着してみました(第4回参照)。

 

ハイレゾくん あれはイヤフォンタイプの「h.ear in 2 Wireless(WI-H700)」だったね。ヘッドフォンをつけたままソニーストアを歩き回っていた(笑)

 

ハイレゾ子 ふふふ(笑) 私はワイヤレスが気に入りました。開放感があります。

 

ハイレゾくん 僕は開放感よりも音質重視だな。ワイヤレスは無線で音を伝えるから音質的には不利じゃないかな。オーディオおじさんも同じ意見でしょう? やっぱりオーディオ・マニアならコードのヘッドフォンの方が……

 

 

オーディオおじさん うおおおおおおっ!!

 

ハイレゾくん うわ、オーディオおじさんが泣いている!

 

ハイレゾ子 頭にワイヤレスのヘッドフォンが!

 

オーディオおじさん ううう、わしゃ、ワイヤレスに感動した!!

 

ハイレゾくん それは「h.ear on 2 Mini Wireless NC(WH-H900N)」ですね。

 

オーディオおじさん わしは昔ながらのオーディオ・マニアだから、最初は無線のヘッドフォンなんて子供のオモチャだと思っていた。「Bluetooth」という言葉を聞いただけでむしずが走ったものじゃ。

 

ハイレゾ子 それが気に入っちゃったわけですね。涙をふいてください。

 

オーディオおじさん ありがとう。この“ハイレゾ娘”がさっき「開放感がある」と言ったけれど、ワイヤレスはまさしく鎖が取り払われたようじゃ。たかがコード1本なくなっただけで、これほどまで音楽と一体感が生まれるとは思わなかった

 

ハイレゾ子 “ハイレゾ娘”と呼んでいただけたことは光栄ですけど(笑)、お歳を召したオーディオおじさんがワイヤレスを気にいるとは思いませんでした。

 

ハイレゾくん 僕も。オーディオおじさんならコード付きのヘッドフォンでもっと音質重視かと。

 

オーディオおじさん もちろんワシは今も音質重視じゃ。ワイヤレスは開放感だけが気に入ったわけではない。音質もびっくりするほど満足だった。Bluetoothの伝送時でも劣化の少ない「LDACコーデック」のせいもあるじゃろう。

 

ハイレゾくん チェックしておきたい機能ですね。

 

オーディオおじさん MDR-Z1Rシリーズなどの究極のヘッドフォンもいいけれど、「ハイレゾの高音質をワイヤレスの開放感の中で聴く」、これも感動的じゃ。 

 

ハイレゾ子 私たちも今日はオーディオおじさんの涙を見て感動的でした(笑)

次回に続く!)

 


 

今回ご紹介したハイレゾ対応機器

ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット
h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)

 

高音質コーデック「LDAC」に対応

ワイヤレス環境に応じて選べる複数の伝送レートをサポートするLDACは、ハイレゾ音源990kbps(従来のBluetooth®Audioの最大約3倍*の情報量)で伝送することで、ハイレゾ音源をワイヤレスでもハイレゾ相当の音質で再現します。ウォークマン®やXperiaなど、LDACに対応した機器間では、さまざまな音源を高音質なサウンドでお楽しみ頂けます。

* Bluetooth A2DPのSBC(328kbps、44.1kHz時)との比較

 

ワイヤレスでもハイレゾ相当*1の高音質

LDAC対応機器との接続なら、ハイレゾコンテンツを従来のBluetooth® Audioの最大約3倍*2の情報量で伝送できるので、ハイレゾコンテンツも劣化することなく存分にいい音でお楽しみ頂けます。

*1 ハイレゾコンテンツをLDACコーデックで最大転送速度990kbpsで伝送する場合。また、DSEE HX ON時にCDやMP3などの圧縮音源をSBC/AACのコーデックでBluetooth再生する際、最大96kHz/24bitまで拡張(LDAC/Qualcomm(R)aptX(TM)audio/Qualcomm(R)aptX(TM)HD audioによるBluetooth接続時や有線接続時は無効)

*2 Bluetooth A2DPのSBC(328kbps、44.1kHz時)との比較

 

ノイズキャンセリング機能搭載。ノイズを気にせず音楽に存分に浸れる

デュアルノイズセンサーテクノロジー

ヘッドホンの外側と内側に配置した2つのセンサー(マイク)で集音した騒音と、プレイヤーの音楽信号をすべてデジタル化。DNC(デジタルノイズキャンセリング)ソフトウェアエンジンでは、フィードフォワード・フィードバックの2つの方式を統合し、騒音を打ち消す効果のある逆位相の音を高精度に生成。より静かな環境で、よりクリアな音楽再生が可能となりました。

フルオートAIノイズキャンセリング機能

ヘッドホンが常に周囲の騒音を分析し、3つのノイズキャンセリングモードの中からその場に適したモードを自動で選択。環境が変わって騒音が変化しても自動でモード変更してくれるので、常に最適な環境でクリアなリスニングを楽しめます。

 

SONY公式サイト:http://www.sony.jp/headphone/products/WH-H900N/

 


 

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牧野 良幸 プロフィール

1958年 愛知県岡崎市生まれ。
1980関西大学社会学部卒業。
大学卒業後、81年に上京。銅版画、石版画の制作と平行して、イラストレーション、レコード・ジャケット、絵本の仕事をおこなっている。
近年は音楽エッセイを雑誌に連載するようになり、今までの音楽遍歴を綴った「僕の音盤青春記1971-1976」「同1977-1981」「オーディオ小僧の食いのこし」などを出版している。
2015年5月には「僕のビートルズ音盤青春記 Part1 1962-1975」を上梓。

マッキーjp:牧野良幸公式サイト

 

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