「Prestige」ジャズ100th レーベル紹介

Prestige/プレスティッジ

【創立】1949年

【創立者】ボブ・ワインストック

【創立地】ニューヨーク

【主要アーティスト】マイルス・デイヴィス / ソニー・ロリンズ 他

ヒストリー

ハード・バップ全盛期を記録した名盤の宝庫。代表アーティストはマイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズ。彼らの1950 年代、ハード・バップ時代の名作が数多くあることでよく知られる。

マイルスはマラソン・セッションとして名高い 4 部作(『クッキン』『リラクシン』『ワーキン』『スティーミン』)をはじめ、『ディグ』『バグス・グルーヴ』など不滅の名盤揃い。コルトレーンの『ソウルトレーン』『ラッシ ュ・ライフ』など、ソニー・ロリンズの『サキソフォン・コロッサス』『テナー・マッドネス』などもハード・バップ時代を代表する傑作である。
他にも、モダン・ジャズ・カルテットの『ジャンゴ』、レッド・ガーランドの『グルーヴィー』、エリック・ドルフィーの『アット・ザ・ファイブ・スポットVol.1&2』など時代を超えて人気の高い名作が沢山ある。

プレスティッジは 1949 年の初め、ボブ・ワインストックが設立した。最初の名称はニュージャズで、その年の内にプレスティッジに変更する。後にニュージャズは傍系レーベルとなった。
ワインストックがプロデュ ースを手がけたのは 58 年までで、その間ジャズ評論家として有名になるアイラ・ギトラーもプロデュースを担当する。ワインストックの後を引き継いでプロデュースを担当したのはエズモンド・エドワーズ。その後はオジー・カデナ、ドン・シュリッテン、ボブ・ポーターなど複数のプロデューサーが制作に携わる。

ワインストックが制作した50年代のプレスティッジはハード・バップが中心で、60年代に入ると時代を反映してソウル・ジャズ色が強くなった。ブルーノートなどと同じく、主な録音エンジニアはルディ・ヴァン・ゲルダーである。また、ニュージ ャズの他にブルースヴィル、ムーズヴィル、フォークロアなど多くの傍系レーベルが設立される。そして、71 年にファンタジー・レコードに吸収、70 年末まで新録音は継続。現在新録音は行われていないが、モダン・ジャズの最高峰に位置するレーベルの一つであり、輝かしいハード・バップ時代を捉えたカタログは時代を超えて人気を博している。 

Memo:ハード・バップとは?

第 2 次世界大戦後、ビッグ・バンドによるスウィング・ジャズにとってかわり、少人数の編成でより複雑な演奏、高度なアドリブを追求するジャズのスタイルが誕生。天才 サックス奏者チャーリー・パーカーが生み出したこのスタイルは“ビバップ”と呼ばれ、モダン・ジャズを誕生させました。34 歳でパーカーがなくなった後、彼のバンドに在籍したマイルス・デイヴィスが、よりリラックスした雰囲気でアンサンブルやメロディがハッキリとしたジャズのスタイルを確立。これが“ハード・バップ”と呼ばれるスタイルです。

レーベルの特徴

  1. ブルーノート、リヴァーサイドと並んで、モダン・ジャズ3大レーベルの1つ
  2. マイルス・デイヴィス、ソニー・ロリンズといったスターたちの名盤が多数
  3. 世に名高いマイルス・デイヴィスの“マラソン・セッション”が勢ぞろい!

代表的なアルバム

  • テナーの大名盤!

    サキソフォン・コロッサス/Sonny Rollins

    サキソフォン・コロッサス / ソニー・ロリンズ

    通常音源 ハイレゾ

    ジャズの花形楽器テナー・サックスの巨人ソニー・ロリンズの代表作!カリブの島の民謡をモチーフにした「セント・トーマス」は超有名曲!

  • 帝王=マイルスの有名なマラソン・セッション作品!
    クッキン/The Miles Davis Quintet

    クッキン/マイルス・デイヴィス

    通常音源 ハイレゾ

    リラクシン/The Miles Davis Quintet

    リクラシン/マイルス・デイヴィス

    通常音源 ハイレゾ

    マイルス・デイヴィスがレコード会社を移籍するため、契約で残っていた 4 枚のアルバムをわずか 2 日でレコーディングし、のちに“マラソン・セッション”と呼ばれるに至ったという有名な逸話。そのマラソン・セッションでレコーディングされた 2 作品。人気スタンダード「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」で有名な『クッキン』と、ゆったりとした演奏で聴かせる『リラクシン』はマイルスの作品の中でも特に人気です。