ヨハン・ヨハンソンとポスト・クラシカル
2018年2月9日に急逝したヨハン・ヨハンソン。ヨハンソンは電子音楽とクラシックを融合させた「ポスト・クラシカル」の先駆者でもあり、近年は映画『博士と彼女のセオリー』内の楽曲で、ゴールデングローブ最優秀作曲賞を受賞。2015年にはドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『ボーダーライン』の音楽で、米国アカデミー賞作曲賞、BAFTA作曲賞、放送映画批評家協会賞作曲賞にノミネートするなど映画音楽でその名を轟かせていた。そんな数々の受賞歴に輝く彼が2002年にイギリスのTouchレーベルよりリリースしたソロ名義のデビュー・アルバム『エングラボルン』のリマスター版がDGから新たにリリース。奇しくも追悼盤となってしまった本作はオリジナル音源に加え、坂本龍一をはじめとした 世界随一の音楽家たちによるリワークも収録されバラエティに富んだ内容となっている。
ヨハン・ヨハンソン
エングラボルン(天使たち)~リマスター&ヴァリエーションズ
◆ヨハン・ヨハンソン 作品
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オルフェ
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The Mercy (Original Motion Picture Soundtrack)
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『メッセージ』 (オリジナル・サウンドトラック)
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solari – Johann Johannsson Rework / 坂本龍一
◆ポスト・クラシカルとは
ポスト・クラシカルはクラシック音楽が伝統的に培ってきた美しくアコースティック的なサウンド(多くの場合は室内楽や室内アンサンブル)を用いながら、1990年代以降のエレクトロニカ(電子音楽)の手法も取り入れた、現代的な感覚を持つアーティストたちの音楽。クラシック(たいていはピアノとストリングス)とエレクトロニカを組み合わせた音楽は、実は以前から少なからず存在していたけれど、それらはどちらかというとクラブシーンで聴かれる音楽、わかりやすく言えばスタンディングで聴く音楽を志向していた。数年前にドイツ・グラモフォンが立て続けにリリースした「リ・コンポーズ・シリーズ」(DJやリミクサーがクラシック音源を新たな作品として構築し直す)も、基本的にはハウス・ミュージックに属している。これに対し、ポスト・クラシカルの音楽はコンサートホールのような空間に座ってじっくりと耳を傾けて聴く時、その魅力を最大限に発揮する。
(引用:ユニバーサル ミュージックジャパン公式サイトより サイトを見る)
◆おすすめ作品
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これがポスト・クラシカルだ! / V.A.
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async / 坂本龍一
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プリヘンション / Joep Beving
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Sweet Apocalypse / Lambert
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エッセンシャル・エイナウディ / ルドヴィコ・エイナウディ
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3つの世界:ウルフ・ワークス(ヴァージニア・ウルフ作品集)より / Max Richter
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Two Songs For Dance+Stare+Thrown EP / Ólafur Arnalds
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Keys / Library Tapes, Peter Broderick, Nils Frahm, Gabriela Parra