聴いたらカフェにワープした… 大石昌良のGtと扇谷研人Pfの驚異的なアレンジ力
遡ること4年以上前の2015年9月、2つのアルバム作品が納品され、moraで配信開始されていた。その作品は「プチカフェ ~ディズニー・バラード コレクションPLUS+~」「プチカフェ ~カフェ・ド・TOKYO~」(レーベル:PETIT CAFE RECORDS)。恥ずかしながらmoraスタッフはみな、この作品を注目できていなかった。
扇谷研人&大石昌良
「プチカフェ ~カフェ・ド・TOKYO~」
扇谷研人&大石昌良
「プチカフェ ~ディズニー・バラード コレクションPLUS+~」
改めてこの作品をピックアップするきっかけは、この「プチカフェ」シリーズ2作品のアーティスト表記が「扇谷研人 & 大石昌良」。今の音楽界で無双状態の活躍を見せる大石昌良(オーイシマサヨシ)の名前が入っているではないか。2015年当時、大石昌良は音楽の最前線でめざましい活躍をしていた。そこに2017年上旬、社会現象ともいえる「ようこそジャパリパークへ」旋風が巻き起こったことで、雪だるま式に「大石昌良」というミュージシャンに注目が集まるようになった。
「ようこそ…」旋風は詳しい説明は割愛するが、そんな大石昌良は多忙極めるなかでも「弾き語りラボ」というテーマでアコースティックライブのツアーを2013年から毎年冬あたりに開催しており、今年の東京公演は12月24日に中野サンプラザという大箱。しかもチケット完売という、大人気ぶり。
※2018年5月掲載「オーイシマサヨシを徹底解剖! 約4年ぶりの新譜&初のハイレゾ音源mora配信記念」記事はこちら
そんな現在大活躍の大石昌良が、2015年にピアニストの扇谷研人とインストアルバム「プチカフェ ~カフェ・ド・TOKYO~」 をリリースしていた。東京をイメージしたJ-POPヒット曲を、アコースティックGtとピアノ2つの楽器のみで、「ぼくらが旅に出る理由」「ラブ・ストーリーは突然に」「丸の内サディスティック」などの名曲がインストアアレンジでカバーされている。
タイトル通り「カフェ」気分を味わえるということで、改めて聴いてみる。本当にカフェになるのか…
…
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カフェになった…!
まるで極上のコーヒーに喉と脳を潤わされているかのような幸福感に包まれた。
「右手の魔術師」や「ひとり遊園地」の異名を持つ大石昌良のアコースティックギター活用法はいわずもがなだが、扇谷研人のピアノとの相性が、まるで長年連れ添った夫婦のようにぴったり。レコーディングし終わったときのふたりの表情を見てみたかった。
インスト系のハイレゾ音源はリラックス・集中とも相性が良いといわれている。今夜はこの2つのアルバムをBGMに深く眠ることにした。