2020年は長谷川白紙? milet??「関ジャム 完全燃SHOW」3人の売れっ子音楽Pが選ぶ2019・年間ベスト10!!
あいみょん、Official髭男dism、King Gnuなどがブレイクするきっかけとなったとも言われている「関ジャム 完全燃SHOW」の人気コーナー「売れっ子プロデューサーが選ぶ年間ベスト10」の2019年版が昨日OA。各所から売り込みがあるようですが、3人の売れっ子音楽プロデューサーが忖度無しで昨年リリースされた楽曲から2019年の年間ベスト10を発表!!
登壇した売れっ子音楽プロデューサーはこの3名!
蔦谷好位置
非常に幅広いメジャーアーティストへの楽曲提供、プロデュース、ライブでのキーボーディストとしての参加など常にJ-POPシーンのど真ん中を走っていると言っても過言ではない、まさに超売れっ子音楽プロデューサー。2019年は、[Alexandros] 雨のパレードなどを手掛ける。毎年、聞いてる途中に思わず車を路肩に停めてじっくり聞く”路肩ソング”に注目が集まる
※2016年の路肩ソング:Mrs.GREEN APPLE「鯨の唄」
※2017年の路肩ソング:Official髭男dism 「Tell Me Baby」
いしわたり淳治
元スーパーカーのギタリストであり、解散後はバンド系を中心に数多くのアーティストを手掛ける。また様々なアーティストに詞も提供し数えきれない程の代表曲を持つ、現在の日本を代表する作詞家の一人。プロデュースを含め今までに携わった楽曲は600曲を越えると番組内で紹介されている。2019年は、矢沢永吉、布袋寅泰、Little Glee Monsterなどの作詞を手掛ける。
mabanua
Ovallのドラムス担当としても知られるマルチプレイヤー。数々のプロジェクトで活動すると共に、常にあらゆるジャンルでの先鋭的なアーティストとの共作やプロデュースも絶えないことから、シーンの中での唯一無二の存在感、信頼が伺える。
蔦谷好位置さんのベスト10
1位:Official髭男dism「Pretender」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
コメント:2019年の邦楽を語る上で絶対に外せない1曲です。メロディーの階段、反復、跳躍というJ-POPのヒット要素がこれでもかと詰まっていながら全くテクニック的に聞こえず、ただただ素晴らしいメロディーと歌詞に心奪われていく時間が過ぎていきます。間違いなく何年先にも残っていく超絶名曲です。こういう曲がちゃんと評価されて多くの人に届く時代でよかったと、心から思います。J-POPに金字塔を打ち立てた曲。
2位:長谷川白紙「あなただけ」
コメント:才能を持った若い世代が今非常に多いですが、その中でも飛び抜けた才能を爆発させているのが、長谷川白紙です。不協和音、変拍子、独特な音色選びなど、こういったアブストライクな要素を持った音楽は内向的になりがちですが、長谷川白紙の音楽はまるで彼の脳内から広がっていく景色を見ているように外へ外へと眩い光を放っているように感じます。
※蔦谷さんは、紹介した長谷川白紙さん・君島大空さんの他に、諭吉佳作/menさん、崎山蒼志さんなどの若い才能が集まっている。何十年に1回でるかの人がゴロゴロいる!!と絶賛
3位:君島大空「遠視のコントラルト」
コメント:車のラジオから流れた瞬間に鷲掴みにされ、歌い出しから最後まで路肩に停めて聴いてしまいました。彼の美しく透き通った音楽は一体何を聞いて、何を見てきたんだろう?と非常に気になる存在です。2019年の”路肩ソング”。
4位:milet「inside you」
コメント:日本語で、この声で歌える女性ボーカルをずっと待ち望んでいました。独特な低域とハスキーな要素を持った声で、やや英語寄りの日本語の発音が不思議な響きをしていて、ずっと聴いていたくなります。
5位:宇多田ヒカル & Skrillex「Face My Fears」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
コメント:2019年は海外のトッププロデューサーやアーティストとコラボする日本人アーティストが多かったですが、その中でも傑出した作品でした。Skrillexの強力なサウンドプロダクションの中でも全く負けることなく、それどころかSkrillexのサウンドの新たな一面を引き出している宇多田ヒカルのボーカルが圧倒的です。
6位:宮本浩次「Do you remember?」
AAC[320kbps] FLAC[48.0kHz/24bit]
コメント:説明無用のボーカリスト宮本さんとパンク界の生ける伝説・横山健さんがコラボしたらこんなものが出来上がるのかと。エレカシではほとんどやってこなかったパンクサウンドの中にも、宮本さんと健さんの「節」が満載で、お互い長いキャリアを重ねてきたからこそできた最高のコラボレーションだと思います。聴きながら笑い泣きするような感情が沸いてくる楽曲です。 。
7位:Omoinotake「Blanco 」
コメント:ストリートライブから話題が広がったバンドですが、サウンドメイキングセンスが非凡です。ブラックミュージックを基調としたサウンドメイクの中にも、この曲は和風でノスタルジックなサビのメロディーが非常にマッチしている。これからの楽曲にとても期待したいです。
8位:緑黄色社会「sabotage」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
コメント:高いポップセンスで以前から注目されていましたが、この曲でバンドとして大きく突き抜けたと思います。メロディー、音色選び、展開の妙、どれを取っても極上にポップな1曲。
王道の中に見え隠れする「ひねくれ要素」がたまらなく気持ち良いバンドです。
9位:iri「東へ西へ」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
コメント:この作品(「井上陽水トリビュート」)には実力のある様々なアーティストが参加して素晴らしい仕上がりでしたが、その中でもiriによるカバーはとても異彩を放っていました。彼女のとても低く艶のある声がこの曲にピッタリで、気鋭のプロデューサーYaffleによる息を飲むようなアレンジ展開も最高です。
10位:YOSHI「RIDING ON TIME」
コメント:洋楽的なフロウや歌の節回しをしている日本のアーティストはたくさんいますが、ここまで上手い人はなかなか聴いたことがなく、これはリアルタイムでこういう音楽を聴いて育った人にしか出来ないと思います。
いしわたり淳治さんのベスト10
1位:milet「us 」
コメント:彼女の歌う日本語は特徴的で聴いた時の言葉の意味が薄くて、言葉が音としてだけ存在している感じです。令和の「レイ」はmiletの「レイ」ではないかと思うくらいに彼女の時代の幕開けのように感じます。
2位:忘れらんねえよ「だっせー恋ばっかしやがって」
コメント:痛快なメロディーと痛烈なフレーズが頭の先から心を貫くように突き刺さって明日の支えになる。そんなイメージがしました。
3位:菅田将暉 feat.あいみょん「キスだけで」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
コメント:ここまで恋愛にしっかり寄せたデュエット曲は最近なかったのでないでしょうか。歌の中の2人の関係性がとても切なく、これまでにまだ名前の付いていなかった恋愛模様が描かれている感じがします。。
4位:RADWIMPS「愛にできることはまだあるかい」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
コメント:作詞には分かっていることをあえて疑問形にすることでインパクトを出す効果があります。切なくて悲しいからといって「切なくて悲しいよ」とストレートに書けばいいというわけではなく、「どうして空は青いの」と遠回しな方がより表現できたりする。この「愛にできることはまだあるかい」というフレーズが「今でもまだ愛しているよ」という表現では、凡庸な歌になっていたと思います。彼は同じ意味であっても、言葉の角度を変えて耳新しさを出す天才です。
5位:Mrs.GREEN APPLE「ロマンチシズム」
コメント:自分の胸の中にある恋心から壮大な人間賛歌まで 1コーラスのわずか60秒で一気に駆け上がる。その急展開に違和感がないのは凄い。このスピード感と言語感覚は新世代のアーティストという感じがします。
6位:=LOVE「ズルいよ ズルいね 」
コメント:物語を創る力、映像描写のカメラワーク、展開、言葉のセンス、たまに書き込まれる哲学的な視点。指原さんは作詞家として凄く才能があると思います。
7位:B’z「兵、走る」
コメント:「ゴールはここじゃない まだ終わりじゃない」という言葉が、ラグビー日本代表の姿と重なって、勝つたびにこの曲がヒットチャートを駆け上がる。それが今の時代らしいヒットの仕方だと思います。そして、いつも斜め上をいくB’zのタイトルセンスには脱帽です。
8位:amazarashi「未来になれなかったあの夜に」
AAC[320kbps] FLAC[48.0kHz/24bit]
コメント:彼(秋田ひろむ)は本物の詩人だなとつくづく思います。ひとつひとつの音符に、丁寧に真摯に置かれていく鋭い言葉を聴いていると、いつも日本語の可能性の向こう側を覗いているような清々しい気持ちになります。
9位:back number「HAPPY BIRTHDAY」
コメント:自嘲気味にハッピーバースデーを言う寂しさと、片想いの虚しさの1+1の足し算が3にも4にもなっている感じがします。こういった優れたシチュエーションの足し算をみつける感覚も素晴らしいのですが、「くだらない話は思いつくのに 君を抱き締めていい理由だけが見付からない」といった印象的なフレーズを紡ぐセンスも凄い。
10位:槇原敬之「だらん」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
コメント:「何度はぐしても君の両手がだらんと下がったまま」という2人の関係を象徴するワンフレーズをビシッと見つけてさらりと書くセンス素敵です。
mabanuaさんのベスト10
1位:RADWIMPS「愛にできることはまだあるかい」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
コメント:この曲のサビは上から降りてくるコード進行です。映画「天気の子」の主題歌ということもあり、地上と空にリンクさせているのかと思いました。
2位:Billie Eilish「bad guy」
AAC[320kbps] FLAC[44.1kHz/24bit]
コメント:激しい低音に、締め付けられているような音像。そして、今までにない篭ったような囁きボイス。単なるファッションアイコンとしてだけではなく、オリジナリティ溢れる不思議サウンドにも注目です。
3位:Official髭男dism「宿命」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
コメント:音程が上にいった時の「ここまでかな?」と思ったらさらに上にいく感じの のびやかなハイトーンが気持ち良い曲です。曲の中で次々と音色や展開が変化する様々な仕組みがあるのも、さすが蔦谷さんプロデュース楽曲だと思いました。
※ディミニッシュ・コード(dim)というコードを使用。このコードを用いることで、音の響きに神々しさが出る、と言われている。
4位:長谷川白紙「あなただけ」
コメント:音大生らしく音楽の知識がないと作れないだろうコード進行を用いる反面、その知識が故の音楽が固くなる訳でもない。知識と柔軟性を兼ね備えた天才で、そのジャンルを感じさせない音楽はミステリアスで衝撃的でした。
5位:サカナクション「忘れられないの」
コメント:突き詰めたシティポップ感や練られたミキシングも凄いですが、何より草刈さんのベースソロが素晴らしいです。グルーヴが黒人のおじさんが弾いているんじゃないかと錯覚するくらいの色気があります。
6位:Maroon5「Memories 」
コメント:この曲は長年苦楽を共にしてきた亡きマネージャーに捧げた曲で、その思いが伝わってきます。クラシックのカノンのコード進行とメロディーがマッシュアップされ、どこか神々しい旋律になっています。
7位:BLACKPINK「Kill This Love」
コメント:イントロ後、歌が始まると思ったら別の曲のようになったりする構成が凄い、3曲くらいに分けて別の曲にしてもいいくらい。サビのマーチングっぽいリズムの取り方も欧米や日本にない発想で、今の韓国の音楽シーンは本場を超えたと確信した楽曲です。
8位:DYGL「A Paper Dream」
AAC[320kbps] FLAC[44.1kHz/24bit]
コメント:初めて聴いた時、イギリスのバンドだと思ったら日本人のバンドだった。ネイティブ並みのイギリス訛りで歌っているのが新鮮。サウンドもUKっぽい整理されていない雑な感じを残し、「本物」になれる所が奇跡的に凄いです。。
9位:SIRUP 「Pool」
AAC[320kbps] FLAC[48.0kHz/24bit]
コメント:90年代に流行ったアシッドジャズと今のシティポップをミックスさせたサウンドでメジャーシーンにいち早く取り入れたのが彼。ここ数年、ソロシンガーは女性が人気だが、SIRUP君がそれを打ち破る気配がします。。
10位:Samm Henshaw「Church feat. EARTHGANG」
コメント:Samm Henshawなどを起点としたゴスペル調のHipHopブームがOfficial髭男dismなどの日本のアーティストにも影響を与えている。厚みのあるブラスアレンジが特徴で、昨今のHipHopには少ないポジティブなメッセージ性が魅力的です。
いかがだったでしょうか? 昨年大ブレイクをはたしたヒゲダン(Official髭男dism)やKing Gnuに続くアーティストが出てくるのか!?
ネクストブレイク候補としては、長谷川白紙、milet、2019年蔦屋好位置路肩ソングに選ばれた君島大空、など新世代の注目株は、まず一度聴いてみたくなりますね!!
今年はどんな楽曲と出会えるのか、いまから楽しみです!