1920年代のハリウッドを彩る“ゴシップ”をモチーフに、虚構の街で夢を紡ぐ人々の光と闇をドラマティックに描く。

1920年代、サイレント映画最盛期のハリウッド。
映画スターを志しながらもチャンスに恵まれないエキストラ、コンラッド・ウォーカーは、これを最後にと、新人発掘を謳うトーキー映画の主演オーディションに挑む。しかしこのオーディション企画は、大物プロデューサー、ハワード・アスターが仕掛けた話題作りに過ぎず、実際は若手スター、ジェリー・クロフォードの主演が決まっていた。
そのジェリーと言えば、ロケ先のダイナーで見付けたウェイトレスをヒロインにしなければ主演はやらないと要求するなど我儘放題。事実を知ったコンラッドは重役室に押しかけ、ハワードに抗議しようとするも、そこに思いがけない人物が現れる。それは往年の大女優アマンダ・マーグレット。今や落ち目の彼女は、決まっていた役を突然降ろされた事に憤慨し、ハワードに抗議しに来たのだ。が、まんまと彼に逃げられたアマンダは、そこに居合わせたコンラッドの話を聞き、彼を大スターに育てあげる計画を思い付く。というのも、彼女にはとある思惑があった。それはジェリーへの復讐。無名時代にアマンダの燕だったジェリーは、彼女のお陰でスターダムにのし上がったにも関わらず、スターの座を手に入れた途端アマンダとの関係を絶ち、今や彼女をスタジオから追い払おうとしているのだ。今回の降板劇も、勿論ジェリーの指示。冴えないエキストラをジェリーの好敵手にすべく、アマンダの猛レッスンが始まる。

雪組 彩風咲奈、潤花 ほか