渋谷毅『エッセンシャル・エリントン』など、Yumi’s Alleyレーベル作品7タイトルがリマスター＆再発！
99スイングジャーナル・ジャズ・ディスク大賞受賞作品、渋谷毅『エッセンシャル・エリントン』をはじめ、Yumi’s Alleyレーベルの名盤7作品を一斉リイシュー！
2018年最新デジタル・リマスタリング／初のハイレゾ配信も同時スタート。
Yumi’s Alleyは1991年から2007年までのあいだ各々テイチク、クラウン、MUZAK、その後ビデオアーツにまとめて発売されていたレーベル。FM放送、ライター、カメラマンとして日本のジャズ界に多大の貢献があった望月由美氏がプロデューサーを務めました。アート・アンサンブル・オブ・シカゴのジョゼフ・ジャーマンから始まり渋谷毅の諸作まで、素晴らしい録音と個性的なアートワークで知られています。全作が長期にわたり廃盤、入手が困難で音楽配信も無い事から再発売が強く望まれていました。
7作品のうち『エッセンシャル・エリントン』ほか5作品の録音を担当したのは、世界的なジャズレコーディングエンジニアである及川公生氏。
ライナーノーツはECMレーベルの初期に日本のレーベル・マネージャーとして活躍し、現在はメディア「JazzTokyo」を運営する稲岡邦彌氏が執筆しています。
JazzTokyo – Jazz and Far Beyond（外部リンク）
【ライナーノーツ】
望月由美さんというとてもチャーミングな女性がいる。若い頃からFMの番組企画やDJを担当したり、ジャズ専門誌へのライヴ・レポートの寄稿など、今でいうキャリア・ウーマン的な仕事をこなしてこられた方である。一方でカメラマンとしてのキャリアも長く、近年、ウェブ・マガジンに寄稿しているフォト・エッセイは55回を数え、最新号では1966年にサンケイホールで撮影されたトニー・ウィリアムスが掲載された。その前は1964年の新宿厚生年金会館におけるシェリー・マン、47回目は同じく1964年のローランド・カーク、撮影場所はヴィデオホールだが、これら撮影会場となった３箇所のホールはいずれも現存していない。
1970年代～80年代、日本のジャズ・シーンはいつになく活気を帯びていたが、「ピットイン」（新宿）や「アケタの店」（西荻窪）、「タロー」（新宿）を取材でまわるうち、黙々と自分の音楽の探求に励んでいるミュージシャンを活字で紹介するだけでは満足できず、自らレコード化の企画を立てレコード会社に売り込み、音楽そのものを世に出すことに喜びと使命を感じるようになった。ところが、我が子にも似た愛しささえ覚えるプロデュース作がメーカーの意向でカタログから消えたり、レーベル自体が消滅することを経験し、2004年、ついに自身のパーソナル・レーベル“Yumi’s Alley”を設立するに至る。
レーベルのポリシーは、確かな技術と音色がきれいなこと、その上で個性、自分の世界を持っていること、制作者側としては、演奏者の持ち味を最大限引き出すユニットを考え、ジャズの生命である新鮮さを保つために最良の技術を駆使して録音すること。その、演奏者と心をひとつにし、精魂込めてつくりあげたアルバムが７作一挙にリイシューされることになった。これは、制作者、演奏者は言うに及ばず、ファンにとって最高のギフトと言えるだろう。どうぞ、じっくりと味わっていただきたい。
ジョセフ・ジャーマンは記念すべき第1作、日本の精鋭との共演でジョセフの新しい音世界が深く静かに展開される。渋谷毅は望月さんが敬愛するミュージシャンで、彼の洗練されたセンスの良い人柄、音楽性に惚れ込みソロからユニットまで4作を制作、なかでも『エッセンシャル・エリントン』は念願叶って「日本ジャズ賞」に輝いた名作。林栄一は美しい音で楽器を鳴らしきる名手で、繊細で温かい人間性が滲み出る峰厚介とともに、それぞれ独自の音世界を披露している。
essential ellington（エッセンシャル・エリントン）
渋谷 毅
【曲目】
1. Solitude
2. East St.Louis Toodle-O
3. Creole Blues
4. Prelude To A Kiss
5. Just A Settin’ And A-Rockin’
6. Black Beauty
7. Day Dream
8. Mood Indigo
9. Passion Flower
10. The Star-Crossed Lovers
11. All Too Soon
12. In A Sentimental Wood
13. Mighty Like The Blues
14. Sophisticated Lady
＜メンバー＞渋谷 毅(p)、峰 厚介(ts)、松風鉱一(as・bs・cl・fl)、関島岳郎(tu)
＜プロデュース＞望月由美
＜録音＞1999年6月7、8日Tokyo FMホール
＜録音エンジニア＞及川公生
★スイングジャーナル主催第33回（1999年度）
ジャズ・ディスク大賞 日本ジャズ賞受賞作品
Island Virgin ～essential ellington 2（アイランド・ヴァージン）
渋谷 毅
【曲目】
01． Island Virgin
02． Virgin Jungle
03． The Single Petal of a Rose
04． Sonnet for Caesar
05． Sonnet to Hank Cinq
06． Sonnet in Search of a Moor
07． Sonnet for Sister Kate
08． Caravan
09． Take the a Train
10． Looking Glass
11． Don Juan
12． Amour Amour
13． U.M.M.G
14． Dual Highway
15． Fontainebleau Forest
＜メンバー＞渋谷 毅(p)、峰 厚介(ts)、松風鉱一(as・bs・cl・fl)、関島岳郎(tu)
＜ゲスト＞林 栄一(as)、外山 明(ds)
＜プロデュース＞望月由美
＜録音＞2005年9月ソニー・ミュージック・スタジオ
＜録音エンジニア＞鈴木浩二(SMC)
famous melodies（フェイマス・メロディーズ）
渋谷 毅（ソロ）
【曲目】
01. Danny Boy
02. Medley; Jeanie with the light brown hair|Day Dream|Snowfall
03. Just A Gigolo
04. My Man
05. Polka Dots And Moonbeams
06. Smoke Gets In Your Eyes
07. I Can’t Get Started
＜メンバー＞渋谷 毅(p)
＜プロデュース＞望月由美
＜録音＞2007年6月4日半蔵門TFMホール
＜録音エンジニア＞及川公生
famous composers（フェイマス・コンポーザーズ）
渋谷 毅（ソロ）
【曲目】
01． Skating In Central Park
02． Come Sunday
03． Peace
04． 2 Degrees East-3 Degrees West
05． Candy Tree
06． Love You Madly
07． Lotus Blossom
＜メンバー＞渋谷 毅(p)
＜プロデュース＞望月由美
＜録音＞2007年6月4日半蔵門TFMホール
＜録音エンジニア＞及川公生
Monk’s Mood（モンクス・ムード）
林 栄一トリオ
【曲目】
01. Monk’s Mood
02. Misterioso
03. Pannonica
04. Body and Soul
05. Donna Lee
06. Four in One
07. Inside of the Earth
08. Cross Ball
09. White Noise
10. Improvisation #2
11. Monk’s Mood
Bonus Track
12. Body and Soul
＜メンバー＞林 栄一(AS) 伊藤啓太(B) 角田 健(DS)
＜ゲスト＞渋谷 毅(P)
＜プロデュース＞望月由美
＜録音＞1995年11月23、24日Tokyo FM R Studio
＜録音エンジニア＞及川公生
Rendezvous（ランデヴー）
峰 厚介meets 渋谷 毅 & 林 栄一
【曲目】
1. Lost In The Stars
2. Ellen David
3. Song For
4. Oleo
5. Ballad Medley
6. My Ship
7. Kai
8. My Old Dream
9. Mr.Monster
10. Love Me
＜メンバー＞峰 厚介(ts)、渋谷 毅(p)、林 栄一(as)
＜プロデュース＞望月由美
＜録音＞2004年1月27日～29日
POEM SONG（ポエム・ソング）
ジョセフ・ジャーマン
【曲目】
1. POEM SONG part 1
2. POEM SONG part 2
3. BLUES FOR ZAZEN 2
4. MORNING SONG
5. FINAL SONG
6. JIMBO
7. SPIRITUAL
8. TWO STEP FOR YUMI
＜メンバー＞ジョセフ・ジャーマン(SS,BS-CL,VO,FL,BELLS,ホラ貝)、沢井一恵(筝)、栗林秀明(十七弦箏)、齋藤徹、吉野弘志(B)、板谷博(TB)
＜プロデュース＞望月由美
＜録音＞1990年6月28日、29日
TOKYO FM スタジオ
＜録音エンジニア＞及川公生
