プロがやられた名曲6選 「関ジャム」2月24日（日）放送
毎週日曜の夜、従来のTV音楽番組では取り扱わないようなテーマを音楽のプロ達が深く濃く解説することで、今や”一番影響力の大きい音楽番組”という声も聞こえる「関ジャム 完全燃SHOW」（テレビ朝日系 毎週日曜23:10～放送）。
2月24日の放送では、『これを踏まえて聴いてみて！プロがやられた名曲発表』と題して、蔦谷好位置とヒャダイン 2人の名音楽プロデューサーが選んだ6曲を紹介。配信ランキングにすぐ反映されるような濃密な紹介の仕方は、この番組ならではだった。
登壇した売れっ子音楽プロデューサーはこの２名！
蔦谷好位置
非常に幅広いメジャーアーティストへの楽曲提供、プロデュース、ライブでのキーボーディストとしての参加など常にJ-POPシーンのど真ん中を走っていると言っても過言ではない、まさに超売れっ子音楽プロデューサー。番組でいつも名曲を一緒に解説してくれるnordの赤いキーボードは、もはやトレードマーク？
ヒャダイン
前山田 健一。ニコニコ動画に”ヒャダイン”名義で動画投稿し、ゲームのBGMをアレンジし自作の詞で歌った曲はネット上で徐々に広がりJ-POPやアイドル・アニソンなど幅広いジャンルの楽曲を手掛ける。ジャニーズ関連、ももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、でんぱ組.incなどヒット曲を多数生み出しながら、その巧みな話術や頭の回転の速さを駆使してタレントとしても大活躍。
番組で紹介した楽曲順に6曲
キリンジ「エイリアンズ」
AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]
蔦谷氏の解説ポイント：自分では絶対に思いつかないイントロで、バンド時代に好き過ぎて同じレーベルに在籍していたが、メロディーを奏でている最中に感じ入り、「惨敗」と。歌詞に注目したが「エイリアンズ」というワードがめちゃくちゃオシャレ過ぎて、1回目に聞いた時には理解が及ばなかった。イントロのコード解説ではＢメジャー７コードからフラット９へと半音下がる音色を自身の楽器で奏でて「あっ…」と悶絶するぐらいの快感を表現しスタジオを笑いに包ませた。同月にリリースされたMISIA「Everything」をプロデュースした冨田ラボ氏がプロデュースしたことで、彼へのリスペクトも大きかった。
Sia「Chandelier」
蔦谷氏の解説ポイント：どうにか「自分が作ったということできないか」と考えるほどの名曲。途方に暮れるほどに好きとも表現。Siaの人並み外れたハイトーンボイスに注目し、サビの始まりにおける裏声ハイトーン、歪んだ地声ハイトーン部分に関しては日本人ではできないような歌唱方と紹介した。この曲のように声を活かした楽曲として、松田聖子「あなたに逢いたくて～Missing you～」を挙げ、可憐で透き通る声だが、そこに楽器としての強さがあるという。
※moraでの配信なし
King＆Prince「シンデレラガール」
ヒャダイン氏の解説ポイント：”ジャニーズのデビュー今日は名曲揃い”と題して、King＆Prince「シンデレラガール」をピックアップ。BメロのようなAメロ、Bメロで16ビートに変調、サビ後半のファルセットで「これでもか！」と盛り上げてくるアレンジ。今までのジャニーズの先輩たちの英知が結集されたような名曲だと紹介。コードに関しては、構成音にない音を使う亊で緊張感や不安定さを生み、それがJrからデビューしていく彼ら心の不安感なども表しているではないかと予測。同じようにジャニーズでのデビュー曲で衝撃を受けた曲としてKinKi Kids「硝子の少年」、少年隊「仮面舞踏会」、嵐「A・RA・SHI」を紹介。（※いずれもmoraで配信がないのが残念）
渡辺 美里「虹をみたかい」
蔦谷氏の解説ポイント：日本で初めてR＆Bソウルの名曲のコード進行を使用してヒットした曲だと熱を持って説明。蔦谷が”天才”と称する岡村靖幸が作曲編曲をしており、Bobby Hebbの「Sunny」にも同じようなコード進行があり、この洋楽感を日本のポップスに取り入れた技術のすごさにやられた！と。
「THE GREATEST SHOW」
ヒャダイン氏の解説ポイント：余韻を一切残さないサウンドが人の声こそが楽器であることを証明しており、2010年代ならではのミュージカル音楽。引き算の極みという表現をして、歌唱しているヒュー・ジャックマンのささやきが耳元でリアルに聞こえるという。
大江千里「Rain」
蔦谷氏の解説ポイント：秦基博や槇原敬之もカバーしている名曲。ピアノを弾くシンガーソングライター大江千里ならではの曲で、Bメロとサビの転調部分で時系列や情景が変わるところでやられたという気持ちと、興奮した気持ちが同居する。また、Aメロではクラシックの「カノン」という曲に登場するコード進行が使われている箇所も指摘。歌詞においては、まだ別れたくない、追いかけてほしいという女性の繊細な気持ちの移り変わりを表現している。
＜番組情報＞「関ジャム 完全燃SHOW」アニソン業界特集
テレビ朝日系 2月24（日）23:10～
アーティストゲスト：蔦谷好位置 / ヒャダイン
