「くるり」のフロントマン・岸田繁が交響曲を書く! 注目のクラシック作品がDSD/FLAC 2形態で配信開始

ロックバンド・くるりのフロントマンであり、映画の劇伴制作、他アーティストのプロデュースなどにもその活動の幅を広げる音楽家・岸田繁。

幼少期よりクラシック音楽にも深い影響を受けてきたという彼が、地元・京都の誇る名門、京都市交響楽団のオファーを受け交響曲を書き下ろしました。

この話題の作品が、moraでもハイレゾ音源としてリリース。DSD 5.6MHzとFLAC 192.0kHzの2形態で配信です。

 

岸田繁「交響曲第一番」初演

京都市交響楽団 / 広上淳一(指揮)

DSD 5.6MHz 試聴・購入

FLAC 192.0kHz 試聴・購入

 


 

作品紹介(プレスリリースより)

 

昨年12月ロームシアター京都メインホールにて初演された岸田繁「交響曲第一番」プログラムの模様を全て収録したCDが、5月24日にリリース。

岸田がフロントマンをつとめる京都出身のオルタナティブ・ロックバンド、くるりはその20年のキャリアの中で、世界各地様々な音楽に影響されながら今も活動中。音楽の都オーストリアのウィーンにて制作された作品『ワルツを踊れ』は、サイケデリック・ロックから感傷的なフォークロア、民俗音楽的な曲など、彼ららしい幅広い志向性をいわゆるクラシック的な管弦楽アレンジで糊付けした作品として、多くのファンやフォロワーを生んだ金字塔的作品となった。元々クラシック音楽の熱心なリスナーであった岸田は、本格的な音楽教育を受けていないにも関わらず、以降くるりの作品に自由な書法の管弦楽アレンジを用いた独特な作風を持ち込むことが多くなり、映画音楽やCM音楽作品においてもクラシック風の管弦楽作品を多く発表。

2014年冬頃、地元である京都の名門オーケストラより一件の依頼が彼の元に。自治体オーケストラとして60年の歴史を誇る京都市交響楽団より、岸田は長尺オーケストラ作品制作の依頼を受ける。およそ1年半のあいだ書き溜められ完成した作品は「交響曲第一番」と名付けられ、本格的な管弦楽作品でありながら、彼のこれまでの作風や多くの古典・近代クラシック音楽からの影響を感じることもできるが、全5楽章50分を超えるオーケストラ作品が訴えかけるものは、一筋縄ではいかない「名前のついていない音楽」の一種だと言える。ブラジル音楽や東欧のジプシー音楽、日本の雅楽などの要素を感じることもできる、音楽ジャンルを超越した一大音楽絵巻である。

2016年12月4日、ロームシアター京都メインホールで行われた岸田繁「交響曲第一番」公演ですが、ロックアーティストによるクラシック音楽作品の初演、という異例のものとなったが、満員御礼のオーディエンスに迎えられた岸田繁という作曲家は、作品を作り上げる能力と音楽家としての魂の強さを十二分に持つ孤高のアーティスト。そしてサウンド、演奏の素晴らしさを語らずには本作品の魅力を語ることはできない。一流オーケストラとして世界的な評価をされている京都市交響楽団の端正な演奏と、その常任指揮者/音楽監督として素晴らしいキャリアを持つ広上淳一の手腕と素晴らしいセンスもまた、本作品の魅力のひとつである。

本作には今後「シゲイチ」と呼ばれることになっていくだろう「交響曲第一番」をはじめ、その初演のために書かれ演奏された「Quruliの主題による狂詩曲」も収録。この作品は、くるりの作品の幾つかをモチーフに変奏、再構築された組曲形式のもので、くるり好きなら、どの曲のどの部分を岸田繁がどう料理したのかを楽しみながら聴くことができる。また、アンコールで演奏された美しい旋律の小作品「管弦楽のためのシチリア風舞曲」、岸田の歌唱による「京都音楽博覧会のためのカヴァティーナ」まで、初演プログラム全てを余すことなく完全収録。

日本の音楽シーンの裾を20年にわたり広げてきた、くるりのフロントマン岸田繁。パイオニアであり続けてきた彼が、新たな扉を開く。

 


 

プロフィール

 

岸田繁

1976年京都府生まれ。ロックバンド、くるりのシンガー/ギタリスト/作曲家。
98年のデビュー以降、コンスタントに作品を発表し続け、映画のサントラ制作、
CMやアーティストへの楽曲提供も行う。
2016年4月より京都精華大学の客員教授に就任。

 

広上淳一

東京生まれ。東京音楽大学指揮科に学ぶ。第1回キリル・コンドラシン国際指揮者コンクール優勝。
ノールショピング響首席指揮者、ロイヤル・リヴァプール・フィル首席客演指揮者、リンブルク響首席指揮者、コロンバス響音楽監督を歴任する傍ら、フランス国立管、ベルリン放送響、ウィーン響、コンセルトヘボウ響、モントリオール響、イスラエル・フィル、ロンドン響、サンクトペテルブルク・フィルなどに定期的に客演。現在、京都市交響楽団常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザー。
東京音楽大学指揮科教授。

 

京都市交響楽団 (Kyoto Symphony Orchestra)

日本唯一の自治体直営オーケストラとして1956年創立。楽器講習会や音楽鑑賞教室、福祉施設への訪問演奏等にも積極的に取り組み、07年「第25回京都
府文化賞特別功労賞」「京都創造者大賞2007」受賞。
08年4月、第12代常任指揮者に広上淳一、桂冠指揮者に大友直人が就任。
14年4月からは常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザーに広上淳一、常任首席客演指揮者に高関健、常任客演指揮者に下野竜也が就任。
15年「第27回ミュージック・ペンクラブ音楽賞」「第46回サントリー音楽賞」受賞。
15年6月には18年ぶりのヨーロッパ公演を成功させて、16年は創立60周年という節目を迎え、名実ともに文化芸術都市・京都にふさわしい「世界に誇れるオーケストラ」を目指して更なる前進を図っている。