星野源が愛される5つの理由。最新アルバム『POP VIRUS』配信開始!

本日12月19日、星野源さんの最新アルバム『POP VIRUS』がリリース!

 

POP VIRUS/星野 源

POP VIRUS

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2016年、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌として国民的ヒットを飛ばした「恋」も収録。フルアルバムという流れの中でどのように聴こえるのか……ぜひダウンロードしてお聴きください。

 

今回のリリースを記念し、moraでは俳優・文筆家としても活躍する星野さんの魅力に、5つの切り口から迫ってみたいと思います。

 

 

1. 「コンセプトメイカー」として

 

まずは音楽家としての星野さんから。ブルーノ・マーズ、ケンドリック・ラマー、ビヨンセ……世界のチャートをブラックミュージックが席巻するようになって久しいですが、星野さんは幼少期からマイケル・ジャクソンを聴いて育ち、その「躍らせる」ビートに馴染みがあったのだそう。しかしそれを日本人である自分がただ真似るだけでは芸がない……そこでメロディの部分に和を感じさせる音階を取り入れるなど、独自の解釈を加えて生み出されたのが「イエローミュージック」というコンセプト。黄色人種を意味する「イエローモンキー」を逆手にとったネーミングに、文筆家としてのセンスも光ります。

 

星野:イエローミュージックという、僕が思い描いているジャンルや言葉をもっと浸透させていきたいという思いは強くありますね。僕はもともとブラックミュージックが好きなんですけど、でもブラックミュージックを突き詰めていくだけではそれが自分たちの音楽にはならないという葛藤がずっとあって。もう血の段階で絶対に敵わないし、うまく真似できることが賞賛される時代はもう終わったと思うんですね。そんななかで自分たちの音楽とは何かと考えたときに、いろんな国の音楽を吸収しつつも真似をするのではなく自分たちのフィルターをしっかり通した音楽、イエローミュージックというものを考えたんですけど、今回の『恋』に関しては「これがイエローミュージックです」と提示して「ああ、なるほど」と感覚的に思ってもらえるようなものをつくりたくて。

星野源が語る“イエローミュージック”の新展開「自分が突き動かされる曲をつくりたい」(「リアルサウンド」より)
https://realsound.jp/2016/10/post-9613.html

 

前作であるアルバム『YELLOW DANCER』はそのタイトルもさながら、明確にこのコンセプトを打ち出したアルバムになりました。
『POP VIRUS』ではそこからどのような進化を見せているのか……聴き比べてみるのもおすすめです。

 

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YELLOW DANCER

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『YELLOW DANCER』完成です。久しぶりのアルバム制作、楽しみながら好き放題にやらせていただきました。
2011年にリリースした1stシングルのカップリング曲「湯気」から、コツコツと進めていた「自分の趣味である(ソウルやジャズ、R&Bやジャンプブルースなどの)ブラックミュージックと、己の音楽性の融合」を、全面的に追及したアルバムになりました。ブラックへの憧れと共に、日本情緒あふれるポップスを目指した結果、「イエローミュージック」と呼べそうな楽曲たちが生まれました。体だけでなく、心も躍るようなアルバムができたと思います。
初回限定盤では初めてBlu-rayを特典にできることも嬉しく、ツアーも発表になり、様々な角度からワクワクしています。
たくさんの人に聴いて欲しいです。星野源4thアルバム、『YELLOW DANCER』をよろしくお願いします!

『YELLOW DANCER』発売時に出された本人のコメント(星野 源 公式サイトより)
http://www.hoshinogen.com/special/yellowdancer/

 

 

2. 「お茶の間の人気者」として

 

星野さんは劇団「大人計画」に所属する俳優としても活躍。『逃げるは恥だが役に立つ』『真田丸』『コウノドリ』などのテレビドラマに加え、コント番組『LIFE』でもコメディタッチなキャラクターを演じています。

 

 

まったく大スターとしての貫禄を(いい意味で)感じさせませんよね(笑)。

この身近さ、お茶の間感のある存在としてのポップスターという像は、星野さんがかねてより敬愛を公言するクレージーキャッツ(植木等)や、ドリフターズ、ザ・スパイダースなど、ミュージシャン、コメディアン、俳優、タレント……の境界を行き来するエンターテイナーとしての系譜に位置付けられるといえるでしょう。

 

2014年リリースの楽曲「Crazy Crazy」は、モノクロのMV・白スーツの衣装などクレージーキャッツへのあふれる愛を感じさせる仕上がりに! アルバム『YELLOW DANCER』にも収録されています。

 

 

 

3. 「ミュージシャンに愛されるミュージシャン」として

 

東京事変のギタリスト・浮雲としての活動や、自身のバンド・ペトロールズではギターボーカルを務めるなど活躍する長岡亮介。
OKAMOTO’Sのベーシストであり、10代の頃からスタジオミュージシャンとしても慣らした腕利き、ハマ・オカモト。
桑田佳祐椎名林檎松任谷由実などのトップミュージシャンのサポートを務めるベテランドラマー、河村”カースケ”智康。

などなど、バックを固めるミュージシャンがとにかく豪華。NHK連続テレビ小説『半分、青い。』の主題歌として話題となった「アイデア」では、その二転三転する展開から参加ミュージシャンも膨大に(ダンサーも!)。それを笑顔でまとめあげる、コンダクター(指揮者)としての能力にも優れたものがあると感じさせます。人間力!

 

 

日本を代表するレジェンド級ミュージシャンとの交流も深く、細野晴臣さんとは共著『地平線の相談』もあるなど、もはや年の離れた友人といった趣の間柄。

 

 

また、ブラックミュージックを日本のポップスの文脈に位置づけるアプローチに近しいものがある山下達郎さんは、『POP VIRUS』に収録の楽曲「Dead Leaf」にコーラスで参加しているとのこと! 大注目のコラボです。

 

 

4. 「タイアップ作品の最良の理解者」として

 

星野:そのなかで自分がやりたいことは、ドラマと関係のない曲をつくることではないんですよ。むしろドラマとすごく関係のある曲でありながら、自分のつくりたい音楽にもちゃんと正直である曲をつくることなんです。ドラマの主題歌として番組と一緒に仕事をするおもしろさを感じながら自由に好きなものをつくるという、そのふたつの軸を同時に走らせることを忘れないようにしながらつくっていった感じですね。

星野源、「Family Song」で向き合った新たな家族観「“これからの歌”をまたつくりたいと思った」(「リアルサウンド」より)
https://realsound.jp/2017/08/post-100581.html

 

音楽が「想像もしなかった」場所まで届くために欠かせないのがタイアップ。
ともすると「売れ線に走った」と非難もされかねない諸刃の剣といえますが……

星野さんはタイアップ先の作品の核心を汲み出し、それを音楽的にも新しい文脈へと接続。
その最たる例といえるのが『映画ドラえもん のび太の宝島』主題歌として書き下ろされた「ドラえもん」でしょう!

 

 

星野 作品のタイトルを曲名にすると、世界観の狭い曲が出来上がってしまう可能性があると思うんですが、『ドラえもん』という言葉は、日本人がほぼ100%知っているでしょう。たとえば『恋』や『愛』というとってもポピュラーな言葉よりも知っている数が多いわけです。

すごく小さな子どもは『恋』って言葉は知らないけれど、『ドラえもん』は知っている。子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまで、みんな知っている。どんなにポピュラーなタイトルよりも、『ドラえもん』は日本中のみんなが知っている言葉なんですね。だから、いましかない。ここしかないという感じで。

「映画ドラえもん のび太の宝島」 公開記念 星野 源スペシャルインタビュー(「ドラえもんチャンネル」より)
https://dora-world.com/2018movie_hoshino/001_01

 

藤子・F・不二雄先生の言葉や登場キャラクターの名前を散りばめ、間奏には往年のTVアニメテーマ曲「ぼくドラえもん」のメロディーを盛り込んでいます。

「ドラえもん」は『POP VIRUS』には収録されていないので、ぜひ一緒にダウンロードを!

 

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ドラえもん

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5. 「分け隔てのないエンターテインメントのファン」として

 

ブラックミュージックから洋邦問わないポップスに加え、アニメソングにも造詣が深い星野さん。
あの「ようこそジャパリパークへ」をいち早くラジオで取り上げたのも星野さんといいます。

 

(「ようこそジャパリパークへ」作曲者・大石昌良さんのツイート)

 

また「アイマスP」としての顔もアニメファンの間で話題に。

 

なんか、キャラクターの曲なんだけど、キャラクターの心情とかキャラクターの中のイメージとかを膨らませるプラス、音楽的な挑戦みたいなのをかならずしている曲が多くて。なんか、音楽として感動するっていうのがまずある。で、あと僕昔から二次元とか妄想とか虚構とか物語とかっていうものがすごく大好きで。で、『アイドルマスター』は特に、「みんなで作っている」っていう感じがするのがすごい好きなところで。お客さんも一緒に作っている。で、中の声優さんもそのキャラクターがもっと広がるように、とか。で、その中の声優さん自体のキャラクターも、キャラクターの中にどんどん入っていったりとか。

あと、ファンの人たちが作った二次創作とかのものがキャラクターにまた反映されていったりとか。それで流行が生まれたりとかっていう、だからみんなで嘘を作っている感じが……で、それが嘘が嘘じゃなくなっていく瞬間っていうのを何度も見れるっていうのが、僕は単純に感動してしまうという。

星野源『アイドルマスター』が好きな理由を語る(「miyearnZZ Labo」より。ラジオ番組「星野源のオールナイトニッポン」書き起こし)
https://miyearnzzlabo.com/archives/38303

 

アニメだけが好きというわけではもちろんなく、音楽・演劇・お笑い……などなどともフラットなスタンスで、とにかく多くの人を笑顔にするエンターテインメントには分け隔てなくリスペクトとフェイバリットをささげているその姿勢は尊敬に値します。

 

最近では声優の宮野真守さんとも急接近。「AERA」の対談企画(星野さんからのラブコールだったとのこと)に始まり、「オールナイトニッポン」へのゲスト出演、NHKの番組「おげんさんといっしょ」ナレーション、そして果ては『POP VIRUS』パッケージ版に付属する映像特典への出演まで……。

ときに三枚目も演じ切る、そのエンターテイナーぶりに大きなリスペクトを捧げているそうです(星野さんのライブにたびたび登場するキャラクター「ニセ明」は、宮野さんが自身のライブで演じた「雅マモル」にインスパイアされて生まれたそう)

 

 

楽曲提供・デュエット曲の発表なども、いつか……と期待しちゃいますね。

 

 

いかがでしたでしょうか? フルアルバムとしては3年ぶりとなる『POP VIRUS』では、これらの要素がさらに進化・深化して封じ込められているはず……!

その全貌は、ぜひ聴いて確かめてみてください!

 


 

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