ジョジョの奇妙な元ネタ紹介~黄金の風編~ 第7回「パープル・ヘイズ」vs「マン・イン・ザ・ミラー」
「ジョジョの奇妙な元ネタ紹介」第7回更新! 今回は第12話~第13話を振り返ります。
ボスからの指令を受け、トリッシュを安全に送り届けるための何らかの手段のヒントがあるという、ポンペイの遺跡に向かったジョルノ、アバッキオ、フーゴの3名。
(ここでポンペイについての豆知識が挿入されたのが、何ともジョジョらしかったですね)
そこにはすでにトリッシュの命を狙う暗殺チームの刺客が先回りしていました。
その刺客「イルーゾォ」のスタンドは「マン・イン・ザ・ミラー」。文字通り「鏡の中の世界」に相手を引きずり込むという凶悪な能力です。
(余談ですが、「鏡の世界なんてない」という台詞を荒木先生は第3部で花京院というキャラクターに言わせており、この矛盾はファンの間では定番のネタになっています。笑)
元ネタはキング・オブ・ポップことマイケル・ジャクソンの代表作『バッド』に収録された同名の楽曲。
甘い歌声により紡がれるメロウなメロディは、まったくスタンドのイメージに合っていない!笑 ぜひ聴いてみてほしいです。
「マン・イン・ザ・ミラー」は7曲目に収録
『Bad (Remastered)』
その能力の性質上、イルーゾォは3人を順繰りに「鏡の中の世界」に引きずり込む戦法を取ります。
最初に引きずり込まれたのはフーゴ。これまで唯一そのスタンドを披露していない味方サイドのメンバーでした。
(合わせてその過去も紹介されましたが、これは原作にはないオリジナルのエピソードとなっています)
そんなフーゴのスタンド「パープル・ヘイズ」は、本体であるフーゴから切り離された状態で登場。
名前通り紫色を基調とし、血走った目や縫い付けられた口など、何か禍々しい印象をまとった姿は味方サイドのスタンドとは俄かに信じられません……。
元ネタは伝説的ギタリスト、ジミ・ヘンドリックス率いるザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの同楽曲。歯で弾く、ギターを燃やすなどのパフォーマンスでも有名な、言わずと知れた「ジミヘン」の代表曲です。
冒頭のギターリフは、誰もがどこかで聴いたことがあるのではないでしょうか?
「パープル・ヘイズ」は1曲目に収録
『Are You Experienced』
禍々しい見た目に違わず、その能力も「殺人ウィルス」という危険極まりないもの。
扱いの非常に難しいこの能力ですが……アバッキオの行動を経て、ジョルノの機転と応用力により見事に活用。イルーゾォの撃破に成功しました。
イルーゾォ戦は1対3という特殊な状況下、駆け引きも敵vs味方だけでなく、味方同士(アバッキオとジョルノ)でもあるので、なかなか感想を書くのが難しい。笑
ひとつ言えることは、最後にフーゴが発した台詞「ジョルノ! おまえの命がけの行動ッ! ぼくは敬意を表するッ!」は、第5部屈指の名言であるということです。切れ者の参謀ポジションが被っていたフーゴから、ここで初めて信頼を向けられることになったというわけですね……。
話の最後には、暗殺チームのリーダー、リゾットが電車の駅らしき場所で何かを拾い上げ、口元を歪ませるというアニメオリジナルの演出で幕を閉じました。
今回のシリーズはアニメオリジナルの描写が非常に多く(しかもそれが的確に原作を補完している!)、原作既読者でもかなり新鮮な気持ちで観れています。
2019年もみなさんと一緒に、この物語を見届けていきたいと思います!
To Be Continued…