DSDとは? アナログ録音に近い滑らかな音の超高音質フォーマット

Super Audio CDで採用された超高音質フォーマット

ハイレゾ音源には、デジタル化の方式として「PCM方式」の他に「DSD方式」があります。

高いサンプリング周波数を持つDSD方式は、デジタル録音ながら、

音の滑らかさがアナログ録音に近いと言われています。

 

◆DSDとは?

DSDとはDirect Stream Digital(ダイレクト・ストリーム・デジタル)の略称。音声をデジタル化する方式の1つで、音の細かいニュアンスの忠実な再現を目指して開発されました。

通常のデジタル音源は、ほとんどがPCM方式を採用しています。これは波形を一定時間ごとに数値化するもので、たとえばCD音源では、44100分の1秒ごとにサンプリングをおこない、音の大きさを16bit(65536段階の細かさ)で量子化します。24bit/96kHzなどのハイレゾ音源もPCM方式であり、サンプリング周波数や量子化ビット数を高くしてより細かくデータを取ることで、もとの波形に近づけています。

一方、DSD音源は1bitで量子化をおこないます。サンプリング周波数はCDの44.1kHzの64倍となる2.8MHz、そしてさらなる高音質となる5.6MHzにいたってはCDの128倍に及びます(数が大きくなるほど音の“解像度”が高い)。この膨大な情報量によって記録された音源は、奏でられた音そのものはもとより、会場の空気をも甦らせ、アナログ・レコードのような滑らかさと、デジタルならではの透明度を合わせ持ちます。特に原音にこだわるクラシックやジャズの分野で大きな注目を浴びています。 

 

◆DSDはアナログ音声信号を空気振動の「粗密」「濃淡」で捉える

・PCMがマルチビット(16bit, 24bit等)で二次元的にアナログ音声信号をデジタルデータに記録するのに対し、DSDは1ビット固定。
・DSDはデジタルデータのON/OFFを並べ、その切り替えの粗密で音声信号を記録する。
・このON/OFFが極めて短い時間単位(2.8MHz<5.6MHz<11.2MHz)になるほどより精細に記録できる。
・DSDの原理上発生する超高域の量子化ノイズは、サンプリングを上げることで影響を低減することが可能。

 

◆DSD音源の聴き方

DSD音源の聴き方は、大きく分けて3つあります。パソコンとDSD再生対応のプレイヤーソフト、USB-DACを組み合わせた聴き方の他、ネットワーク対応の据え置き機、そしてウォークマンなど、ポータブル・プレイヤーでも聴くことが可能です。

詳しくはこちら(「ハイレゾの楽しみ方」へ)

※上記のページではPCM音源も含めた「ハイレゾ」一般の聴き方を説明しています。お手持ちまたはご購入を検討している機器がDSD再生に対応しているかは、各メーカーのサイトをご覧ください。 

 


 

mora playerのご紹介

iPhone用音楽再生アプリ「mora player」はDSDの再生に対応しています。

(iPhoneでDSD音源を再生するには、「mora player」のインストールの他、Lightning対応のDSD対応DACが必要となります)

 

iPhone+ポータブルDAC+イヤホンの接続イメージ