「瀧川ありさの考えごと。」 第9回

 第8回に引き続き、瀧川ありさ1st album『at film.』セルフライナーノーツ後編をお届けします!

 

M-6.「プラネタリウム」

この曲はその名の通り、夜更けに聞いて欲しい楽曲です。イントロのピアノフレーズから作りました。この季節になると星がよく見えますが、思春期の頃はほんとによく星を見上げていました。それと同時に、クラスメイトたちが「昨日は長電話してたら空明るくなっててさ〜」なんてセリフもあの頃よく聞いていて、電話×星空が、わたしにとって青春の象徴のように感じていたので、この曲が出来ました。実際、長電話の内容なんて1つも覚えてないけど、星を見上げたことは覚えてるんですよね。

 

M-7.「Again」

わたしの4枚目のシングルです。この曲を書けたのは、挑戦と自信になりました。わたしはずっと輝く誰かを見ることが生き甲斐です。その分、そんな彼らの力になれない自分に不甲斐なさを感じたことが、わたしが音楽を始めたきっかけでもあります。自分のために生きることはすごく勇気とエネルギーがいることです。けれど、それが結果誰かのためになっていることは、知る由も無くていいんです。だめな時は思いっきりだめだめを楽しむのもひとつです。再び、生きていくために。

 

M-8.「Sugar」

他のインタビューでも少しお話しましたが、「夏の花」に出てくる“君”が大人になってまたあの海を訪れた一曲です。その他の曲にも実は繋がる部分もありますが、まずはその2曲を重ね合わせて聴いてもらうと、見えてくることがあると思います。サウンドは、うだる夏に聴いて涼んでもらえるように、軽やかに清涼感を意識して作りました。間奏なんかはパチパチサイダーが弾けてるみたい。 “Sugar”の部分はウィスパーを重ねて、甘ったるい感じも足しました。底に沈んだSugarを混ぜずに飲んでしまって、その後苦い思いをしたりするの、わたしたちの日常にも似てませんか?

 

M-9.「夏の花」

そしてあえてこの並びで、あの頃にタイムスリップします。そうして聞くとイントロにすごくタイムスリップ感がありますね。(笑) この曲、実際リマスタリングの時に一番泣いてしまいました……。よくもこんなわたしがこんなきらきらした曲を…とあまりの眩しさに目がくらみます。もうどの世代にも響くのではないかと思いますが、特に10代の子にはこの曲を聴いて、ひと夏一夏を噛み締めてほしいですね。わたしの今年の夏は、このアルバムのレコーディングで終わりました。ちゃんと1つ大人になったよ……パトラッシュ……。

 

M-10.「17番地」

さて、この曲からは、ダークサイドです。暗黒面です。
頭のアルペジオから、約5年前この曲書いた時のまま録りました。
モラトリアムでありながら、どうしても消えてくれない過去。乾いてずっしりとしたサウンドが、その古傷をまたえぐります。でもどこか安心してしまう。“君”と“あなた”と“誰か”と、不特定多数の他者とすれ違っていきます。“あなた”に何も罪は無いのに、“君”がかすむ。過去と現在と未来を往来する自己矛盾を描いています。

 

M-11.「Journey」

「Season」や「さよならのゆくえ」でわたしの音楽を知ってくれた方にはこの曲をおすすめしたいです。とはいえ、新しい挑戦をいくつもしています! まずバンドサウンドにアコーディオンを取り入れ、ラテンな曲調は初挑戦。そしてボーカルもAメロから畳み掛けるように、一曲で上から下まで2オクターブくらいあるので歌録りも熾烈でした。(笑) 歌い甲斐のある楽曲なのでカラオケなどでもおすすめです!RPGの主題歌をやるならという超主観な裏テーマに基づき歌詞も書き上げました。ラスサビ前のアコギも雨の中佇む主人公が頭に浮かぶようで、新鮮な構成です。

 

M-12.「アイセイハローのすべて」

こちらは未発表曲としてGirl meets Wonder TOURでも披露していて、今回初回限定盤のDVDにライブ映像も収録されています! 本当はこのアルバムの一曲目になっていたかもしれないのですが、あえてラスト前に置くことで、エンディングに向かうにぴったりな存在になりました。がっつりバンドサウンドで、ライブでもとても楽しく、レコーディングも楽しく進みました。“アイセイハローハロー”のリフレインはぜひライブで一緒に歌ってください。歌詞で描いた通り、この曲を歌っていると、今を生きていると強く感じることが出来ます。傷つくことを恐れずに、一人でも多くと音楽を通して出会いたいと思って作った一曲です。

 

M-13.「花束」

本編ラストを飾るこの曲。本間昭光さんに編曲して頂きました。今までのわたしに無い引き出しを沢山開けることができ、これからのわたしの未来も照らしてくれる、そんなアレンジをしてくださり、この曲なくしてはこのアルバムは完成できませんでした。わたしは今まで、いつも“終わり”ばかりを気にして、“失う”ことへの虚勢を張って生きるのが癖でした。そんな自分が嫌いで、嫌いなことがまた辛くて、堂々巡りでした。けれど、自分にしか出来ない音楽だけを信じてここまできました。そうしてぼんやりとしたその輪郭を、この曲で掴むことができました。歌い続けるというのはどういうことか、ずっと自問していたことが、少しだけわかった気がします。この少しだけというのが、大事なんです。こんなにも自分よがりな曲が、あなたのものになるのが、わたしは嬉しいです。

 

M-14.「The Seven Deadly Sins Medley (Bonus track)」

デビュー曲「Season」と最新シングル「色褪せない瞳」で携わらせて頂いた『七つの大罪』への感謝も込めて、ソニー「ハイレゾ級ワイヤレス」CMソングとして新録したメドレーです。初のメドレーということで、こちらも特にハイレゾを意識してリアレンジしたので、それぞれ全く別の曲に聴こえるくらいかと思います。生で録ったストリングスとピアノの情感に、『七つの大罪』の様々なシーンが想起され鳥肌が立ちます。こうして1つの作品に携わらせて頂けるのはとても光栄で、メドレーとはいえ1つの集大成として愛すべき一曲になりました。

 

 というわけで、長くなってしまいましたが、改めてこうして満を持して1st albumを完成させることができ、携わってくださったすべてのスタッフの皆様、ミュージシャンの皆様、そして待っていてくれたファンの皆様に感謝します!

 こんな考えごとを続けながら、また新たな作品作りに向かいます!

 


 

【プロフィール】

takigawa-asha

瀧川ありさ(たきがわ・ありさ)

1991年、東京生まれのシンガーソングライター。
2015年3月、アニメ『七つの大罪』のエンディングテーマ『Season』でメジャーデビュー。
同年7月に2ndシングル『夏の花』をリリース。さらに、「SUMMER SONIC 2015」へ出演を果たす。
11月にアニメ『終物語』のエンディングテーマとしてロングヒット中の3rdシングル『さよならのゆくえ』をリリース。
女子高生100人が選ぶ「クルコレランキンクグ」で、デビュー曲から3作連続で1位を獲得。
同年11月に、初のワンマンライブをTSUTAYA O-nestにて開催。チケットは即日完売となる。
2016年2月には、原宿アストロホールにて2ndワンマンライブを開催。1stワンマンと同じく、即日即完となる。
2015年の活動が評価され、「第30回日本ゴールドディスク大賞」新人賞獲得。
2016年4月6日には、自身初となるバラード曲である4thシングル『Again』をリリース。
2016年6月には恵比寿LIQUIDROOMを含む東名阪ワンマンライブツアーを開催。
2016年11月には、1st Album『at film.』を発売。同作を引っ提げたワンマンライブツアーの開催も決定するなど、ライブアーティストとしてもシーンの内外から熱い注目を集めている。

オフィシャルHP: http://www.takigawaalisa.com

 

【最新情報】

Official Fanclub「Youchronia. (ユークロニア)」設立!

「Youchronia.」では、ここでしかお楽しみいただけない画像や動画、チケット優先先行受付といった、
ファンクラブ会員だけのオリジナルコンテンツを随時配信いたします。

■瀧川ありさ Official Fanclub
「Youchronia. (ユークロニア)」
URL:https://alisite.net

■会費
月額400円(税別)
※ドコモ ケータイ払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いとクレジットカード決済がご利用いただけます。

■有料会員限定コンテンツ
●GALLELY ●MOVIE ●STAFF BLOG ●SPECIAL ●TICKET ●BIRTHDAY MAIL ●MAIL NEWS
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└今後ファンクラブ会員限定グッズの販売を予定しております。

 

【リリース情報】

1stアルバム 好評配信中!

『at film.(Complete Edition)』 

 ハイレゾ / 通常

 

【ライブ情報】

瀧川ありさ ワンマンライブツアー2017 “at film.”

2017年1月18日(水)福岡・INSA
開場18:00 開演18:30 [問合せ]キョードー西日本 092-714-0159

2017年1月20日(金)名古屋・SPADE BOX
開場18:00 開演18:30 [問合せ]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100

2017年1月21日(土)大阪・ESAKA MUSE
開場17:00 開演17:30 [問合せ]キョードーインフォメーション 0570-200-888

2017年2月4日(土)東京・渋谷DUO –Music Exchange-
開場17:00 開演17:30 [問合せ]H.I.P. 03-3475-9999

料金:全公演 ¥3,500 (税込・入場時別途ドリンク代) ※整理番号付き
チケット一般発売:2016年11月26日 (土)

 

【メディア出演情報】

 

< TV >

・11月26日(土) 28:15~ 28:30

フジテレビ「ミューサタ」コメントオンエア

http://www.fujitv.co.jp/musata/

 

・12月7日(水) 25:59~ 26:34

読売テレビ「音力-ONCHIKA-」コメントオンエア

http://www.ytv.co.jp/music_power/

 

<レギュラーラジオ番組>

bayfm「ありサークル」
毎週月曜 24:30~ 25:00
メッセージはコチラ: alisa@bayfm.co.jp
HP: http://www.bayfm.co.jp

 

< 雑誌 >

・12月2日(金)発売

音楽雑誌「Player」2017年1月号

http://www.player.jp/index.html

インタビュー掲載

 

・12月2日(金)発売

音楽雑誌「GIGS presents ヒキガタリズム~ゼロから始めるギター・ライフ~ vol.2」

インタビュー掲載