【第一弾インタビュー】河野啓三2ndソロアルバム『BEST FRIENDS』 mora 独占先行配信 記念インタビュー!

河野啓三は2000年秋よりT-SQUAREのサポートを務め、2004年末に正式メンバーとして加入。以来、T-SQUAREにおける “音楽総監督” 的な存在として活躍した。しかし、2019年2月に病に倒れ、治療・療養に専念しながら自身のペースで音楽活動を続けるため、2020年8月にT-SQUAREを退団。

 その後、T-SQUAREのアルバムへの楽曲提供、いろいろなバンドへのライヴ・サポートとしての参加などは続けながら、ソロ・アルバムの制作に着手していた。そして待ちに待った彼のソロ・アルバムが完成した。前作『DREAMS』(2011年11月23日発売)から11年ぶりとなる、セカンド・アルバムである。

 第一弾インタビューでは、セカンド・アルバムの制作についてたっぷりお伺いした。

●第二弾インタビューはこちら 「BEST FRIENDS」全曲解説

インタビュー:近藤正義

 


独占先行期間:2022/11/24(月)~

BEST FRIENDS

河野啓三

河野啓三

AAC FLAC DSD

 

――セカンド・アルバム制作開始のきっかけ

河野 啓三さん(以下、河野): 最初のソロ・アルバム『DREAMS』を発売して約5年が経った頃、2016年に執り行なった僕自身のリーダー・ライヴが一つの大きな契機になっています。その時にいくつかやったライヴの最後のメンバーは勝田一樹(sax)、則竹裕之(ds)、須藤満(b)、菰口雄矢(g)、そして僕(key)でした。これが、僕がこれまでにやってきたリーダー・ライヴの中でも一二を争うくらい手応えのあるライヴだったんです。当時のマネージャーが「このメンバーでアルバムを作ろう!」と言ったほどでした。それはメンバー皆んなにも話しました。だから、いつかやらなければと思っていたのですが、忙しくてなかなか準備ができないまま時間が過ぎていったという経緯があります。

 そうこうしているうちに僕が病気になってしまい、T-SQUAREを退団することになりました。ここで話が途切れるかもしれないところなのですが、僕が事務所にはこれまで通り残るという形をとったこともあり、次の活動として話を進めていただけることになったのです。そして、今年の春から準備を含めて具体的に制作がスタートしました。

 

――曲のストックは何曲くらい?

河野: 数えたことはありませんが、100曲くらいはあると思います。今回のアルバム制作にあたり、手持ちの曲を見直すという作業も行いました。その中には、これまでのT-SQUAREのアルバムのために作ったのですが採用されなかった曲も含まれています。今回レコーディングした曲も半分はもともとT-SQUAREのために書いた曲だったので、アレンジはやり直しています。

 T-SQUAREのための曲は、伊東さんや安藤さんをフロントに置いた形を想定して書くように努めています。それも、ただギターが主人公の曲、サックスが主人公の曲を書くのではなく、お二人それぞれの音色、節回し、演奏スタイルなどを思い描きながらそこへ向けて書くわけです。

 ソロ活動としての曲を書くときにはそういった制約はありませんから、その時に自分が書きたい曲だったり、音楽シーンにおける流行的に旬なスタイルとか、自由な発想が中心になると言えますね。

 

――錚々たるレコーディング参加メンバー

河野: 一口にソロ・アルバムを作ると言いましても、いろんなやり方が考えられます。多くの選択肢の中で、こういう風に親しいミュージシャンを招いての作業になったことはとても嬉しく思います。T-SQUAREの同僚だった坂東慧くん、先輩である則竹裕之さん、須藤満さん、宮崎隆睦さん、そして僕にとって音楽業界での親のような存在である伊東たけしさんと安藤正容さん、皆さんに手伝っていただけたのは夢のようです。そしてDIMENSIONの勝田一樹さん、以前セッション・バンドでご一緒していた養父貴さん、インターネットという今時な方法で知り合ったEyal Hellerさん。このようなメンバーでアルバムを作ることができたことは夢のようです。

 井高寛朗さんは去年の12月に知り合ったピアニストです。僕の一回りくらい下の世代ですが、とても綺麗な音を出すプレイヤーで、人柄も良くて僕とは初対面の時からスムーズにコミュニケーションがとれました。僕ももちろんキーボードは弾きますが、作曲、アレンジ、プロデュースに重きを置くスタンスを考えていますので、彼のピアノ演奏なら自分自身のテイストを託すことができると思ったのです。知り合ってから半年くらいで、このレコーディングへの参加を依頼しました。

 

――プロデュースという作業

河野: まず、参加してくださるミュージシャンに気持ち良く演奏してもらえる状況を作り出せるように心がけています。そのためには譜面の用意はもちろん、デモ・テープはできるだけ明快に作っておく、などの配慮が必要です。そして、それを時間的に余裕を持って早めに渡しておく。これらの作業をするのがまず大変なんですけどね(笑)

 アレンジに関しては、オーケストラの指揮者が全部の楽器の音符が並ぶ総譜を見ているような感覚です。ミュージシャン一人一人に個性があり、得意とするプレイもありますから、それらを考慮しながら参加してもらう曲やパートの割り振りを考えて作業を進めていきます。こういうことを考えるのは楽しいですね。半分は妄想のようなものですが‥(笑)


 
 僕はプロになったときからそれぞれの現場でサウンド・プロデューサー的な立場に置かれることが多かったものですから、その点では今回のアルバム制作も苦労することなく楽しめました。自分が思い描いている世界が実際に形になって仕上がっていく、その過程を見ながら決断し進めていくという作業を楽しめるのはプロデューサーならではの特権ですね。

 

――アルバム・ジャケットについて

河野: 絵本作家の山本まもるさんによる作品です。彼の膨大な作品ストックの中からスタッフ一同も一緒に選んだ1枚です。T-SQUAREのイメージとはちょっと離れたデザインではないでしょうか。可愛らしさ、優しさ、温かさ、そういったこのアルバムに込められた気持ちや空気が表れているかのようです。『BEST FRIENDS』というアルバム・タイトルにもマッチしていると思います。

 


河野啓三 2ndソロアルバム
『BEST FRIENDS』10月24日(月)mora独占先行配信決定!!

河野啓三の2ndソロアルバム「BEST FRIENDS」がCDの発売に先駆けて10月24日(月)よりmoraにて独占先行配信されることが決定!AAC、ハイレゾ、DSDの全配信形態がmoraでいち早くお楽しみいただけます。

河野啓三

アーティスト情報

楽曲一覧はこちら 

1971年2月4日生まれ。 2000年秋よりサポート・メンバーとしてT-SQUAREに参加。演奏・作編曲において、その才能をいかん無く発揮、2004年末に正式加入。

TSQUAREにおいて”音楽総監督”的存在であった。

2019年2月の急病による治療・療養及び自分のペースで音楽活動を続けるとの理由から、2020年8月T-SQUAREを退団、ソロ活動開始。

2011年11月23発売1stソロアルバム「DREAMS」発売。

2022年11月23日に11年振り待望の2ndソロアルバム「BEST FRIENDS」発売。

【アルバム発売記念公演 「BEST FRIENDS」決定! 】

2022年12月9日(金)18:00開場/19:00開演

会場 東京・渋谷 LIVING ROOM CAFE & DINING

チケット代 7,000円 (別途1ドリンク、1フード制)

出演: 河野啓三、伊東たけし、坂東慧、宮崎隆睦、養父貴、田中晋吾、井高寛朗

■関連リンク T-SQUARE公式ウェブサイト : https://www.tsquare.jp