【インタビュー】Uru『プロローグ』ハイレゾ・まとめ配信開始! 編曲を手掛けたトオミヨウさんへのインタビューを掲載

本日よりいよいよハイレゾ、まとめ配信も開始となったUru『プロローグ』。

テレビドラマ『中学聖日記』の主題歌として放映され、既にリリースされていた先行配信トラックはドラマとの相乗効果で彼女にとって最大級のロングヒットを継続中!

AAC[320kbps] FLAC[96.0kHz/24bit]

 

これまでもUru作品にアレンジャーとして携わり、以前moraで行ったインタビューでも「信頼しきっています」との言葉もあったトオミヨウさんに、今回テキストインタビューの形式でお話を伺うことが出来ました。神秘的、かつ唯一無二の世界観でリリースの度に多くの人を虜にしているUruサウンドの秘密とは?


―――まずはUruさんとの制作について伺っていきたく思います。様々なアーティストの作品に携わっているトオミさんですが、ずばりUruさんとの楽曲制作で他のアーティストと大きく違うと感じるポイントはございますか?

トオミヨウ(以下 トオミ仮歌がいつも完成品のように素晴らしいです。良い歌があれば他には余計な音はいらない、といつも感じさせられます。同時に、歌声からインスピレーションが湧いてアレンジのアイデアが出てくることが多いですね。いつもあまり迷わずに制作に入っていけます。

 

―――今回の『プロローグ』のサウンド面で、これまでのUruさんのシングル楽曲に比べてエレキギターが全編にわたって使用されているところが印象的でした。イントロや歌のバックのアルペジオから、サビでもエフェクトがかかったリードギターのフレーズがずっと鳴っているなど、ロックバンドの楽曲並みにフィーチャ―されているような印象を受けます。この点に関してご本人からの要望など、経緯のようなものがございましたら伺えたらと思います。

 トオミ:Uruさんの声は透明感のある繊細な声なので、今まではギターよりピアノ、ストリングスといったサウンドで構築することが多かったですが、直前のシングル「remember」でその形の完成形ができたように感じていて、「プロローグ」の制作に入る時に、Uruさんから、次は新しい形を作ってみたいというお話がありました。エレキギターのサウンドというのも具体的にUruさんからリクエストをもらって、僕は最初、声が聞こえなくなったら勿体無いんじゃないかと思いましたが、実際にやってみたらすごく良い形にはまったと思います。

 

―――今回はTVドラマ『中学聖日記』の主題歌という事で、編曲にあたって意識したポイントや楽器の音色などはございますか?

 トオミ:ドラマの音楽として、歌だけでなくイントロや間奏なども使われることがあると思うので、そういう部分も単独で成立するような、ストーリーのある音を目指しました。あとは、曲全体にヒリヒリとした切迫感を漂わせる事を意識しています。

 

―――Uruさんが作詞作曲したデモは歌とピアノの状態かと思うのですが、そこからアレンジにあたってコード進行などを大きく変更することはありますか?

 トオミ:基本的にはUruさんのデモで完成しているので、それを尊重していますが、変えたくなった時はアレンジデモをやりとりしながら相談しています。

 

―――アーティストや作品によっては、トオミさんご自身が作曲も手掛けてきた楽曲も多いかと思うのですが、編曲から関わる場合とのプロセスなどの違いについて感じる事はございますか?

トオミ:Uruさんもそうですが、ご自身で作曲して歌われる人の編曲をやる時は、その人が何を作りたいのかを考えるという意識が強いですね。自分で作編曲して人に提供する時は、こういうものを歌ってほしいというものをプレゼンするような気持ちで作っています。

 

―――普段の作曲や編曲で、これは自分にとって欠かせないという機材や環境はございますか?

トオミ:あまり機材的なこだわりはないのですが、最近はツアーなどの仕事をしながらの作業も多いので、ノートパソコンでしょうか。機材の進歩によりソフトシンセ(PC内でソフトウェア上のシンセサイザー)音源がとても良くなったので以前より圧倒的に便利になりました。

 

―――音質へのこだわりで、実際に楽曲制作の際に気をつけている事はございますか?

トオミ:マイクやプリアンプなどの最初の音の入り口には神経を使うようにしています。

 

―――今回の『プロローグ』はハイレゾ音源でも配信されています。「スタジオで聴いている音に最も近い」と評されるハイレゾ音源ですが、作り手、また逆にリスナーの視点で興味や関心はございますか?

トオミ:ハイレゾで聞いてもらえるのは作り手からするととても嬉しいです。リスナーとしてはサブスクリプションもハイレゾに対応してくれるとより便利だと思います。Uruさんももちろんそうですが、女性ボーカルの楽曲はハイレゾで聴くとより魅力的で相性が良いですね。自分が手掛けた作品もスタジオで細部までこだわったディテールを是非ハイレゾで確認してみて頂きたいです。

 

―――ご回答ありがとうございました!

 


今回のインタビュー全編を通して、アレンジャーとしてアーティストの意見や作品性といったものを何より第一に尊重する姿勢を伺う事が出来ました。歌とピアノだけで充分に楽曲が成り立つだけの実力を持ったアーティストの作品であっても、ドラマや映画に乗ってより多くの人々へ届くようなスケール感、ダイナミズムは素晴らしいアレンジあってこそ。

ドラマの放送も残り少なくなってきていますが、ぜひ今回のインタビューと共に『プロローグ』で聴こえる一つ一つの音にも思いを馳せてみて下さい!

 


Uru配信作品一覧

Uruオフィシャルサイト