TRUE 1st Album『Joy Heart』発売記念スペシャルインタビュー!

多数のアニメタイアップを手掛け、その伸びやかでパワフルな歌声で作品世界を彩ってきた「TRUE」の1stアルバムがついに発売! 10代でシンガーとしてデビュー、その後作詞家に転向し多数の声優・アーティストの作品に携わってきた彼女。十分なキャリアを積んだ「大型新人」の新たなる出発、その現在地とこれからを語っていただきました! 随所にまっすぐな人柄の感じられるコメントをぜひお楽しみください。

 


 

――1stアルバムがリリースされるということで聴かせていただきました。作詞家に転向後、アニソンシンガーとして新たなスタートを切ってみての心境はいかがですか?

TRUE 以前音楽をやっていた時とは全く今違う気持ちでやっていて。過去歌を歌っていた自分には一度ピリオドを打ったと思っているので、本当に新しい気持ちで、自分がまたここから出発するんだっていう気持ちで『バディ・コンプレックス』主題歌の「UNISONIA」という曲でデビューさせていただいたんですけど。その時から2年間経って、(今回のアルバムに再録するための)マスタリングの時に全部を通して聴いてみてもすごく成長を感じるんです。やっぱりそれが音に如実に現れているので、今私にできることの精一杯を詰め込めたという感じですね。

――作詞家として活動されるときと、ご自身で「TRUE」として歌うときの詞の作り方の違いというのは何か意識されることはありますか?

TRUE 他の方に書くときはその方のイメージもありますし、その方のイメージだったり、その方が歌われるアニメの背景だったりとか、いろんなものを考えていくので違うといえば違いますね。自分のシングル曲はタイアップがついているのでわりとアニメの世界にリンクする部分も多いのですが、今回新たに作っている新曲に関しては、もうほんとにゼロから私自身の音楽をそのまま投影しているというか、私自身を歌にしているので、そういった意味では提供する際にそういった作業はないので違うかもしれないですね。

――なるほど。

TRUE でも、結構苦戦したんですよ! 自分が歌うための歌詞って「UNISONIA」のときからずっとやっているのですが、アニメのタイアップがなく、本当にまっさらな私自身というものを書くのは凄く久しぶりで……それこそ十年ぶりぐらいの作業だったので。自分の担当ディレクターと「もっともっと突き詰めたほうがいいよ」とか、一緒に話し合いながら自分と向き合う時間をいただいたりとかして。アルバムの1曲目、「Joy Heart」は特に苦戦しました。

――アルバムのタイトルとも同じ、リードトラックになっている一曲ですね。具体的な作詞のスタイルについてもお伺いしていきたいのですが……初めにテーマを決めて作詞を始めるタイプの方と、何も考えずフラッと散歩したりしながら考えたりするタイプの方といるかと思うのですが、どういったタイプでだとご自分では思いますか?

TRUE う~ん……どうですかね? 普段から良いフレーズというか浮かんだ時はメモはするんですが、それを使った事は実はなくて。いつも感じているインスピレーションはすごく作品にいいスパイスになっているとは思うんですけど、曲によって、テーマごとを決めてつくっていくタイプですかね、どちらかというと。

――そうなると、1回作ったけどもっといい表現があるんじゃないか、とか思ったりもしますか?

TRUE ありますあります! 特に自分で歌わず他の方に提供する時にはその方が歌われることで魅力を何十倍にも広げてくださるので、驚かされることがよくありますし、そういう風にぶつけてくれるんだったらこう返したかったなとか思う時も結構ありますね。なのでもしまたその方とお仕事できるならこういうアプローチをしてみようかなとか思うことはあります。自分が歌う曲に関しては1曲1曲戦うように作っているので、「戦い抜いた」っていう気持ちですかね、どちらかというと。

――ありがとうございます。今回アルバムタイトルが『Joy Heart』ですが、これはタイトルを決めてからアルバムを作っていった感じですか?

TRUE はい、そうです! どういうアルバムにしようかという時に、やっぱり私が今音楽をやっている意味とか、ここまで2年間やってきたその軌跡みたいなものが1枚に集約できればいいなと思ったので、“心で楽しむこと”をテーマに制作しました。

――先ほどお話のあったデビュー曲をはじめ、たくさんのアニメタイアップ曲が収録されているアルバムだと思いますが、現在の日本においてアニメというジャンルは音楽もふくめ、経済的にも非常に大きな存在感を持っているジャンルだと思います。そういったことを肌で感じることはありますか?

TRUE アニメ自体が日本の文化の1つとして受け入れられるようになったのってずっと前で、今は一度フラットな……いい位置で確立できているんじゃないかと思っていて。だけどそこから変わっていかないといけないのかなとも思うんです。私たちの世代がアニメを観て育って、安定した場所にいるからこそ私たち自身がその先を作っていかなきゃいけないなっていうのはすごく最近感じていることで。……1ファンとして観ていても、昔のちょっと考えさせられるアニメだったりとかって今だいぶ減っていると思うんですよ。すごく親切になってしまっている。それはアニソンでもしかりで、結構そういう……受け入れてくれる場所がわかっているからこそ、そこに甘えてしまっている部分があると思うんですよね。本当に新しいものを作っていかなきゃいけないし、そのためにももっとアニメと一緒にもっともっと前進していかないといけないなっていうのはすごく思います。なので、今アニメ業界もアニソン業界もある意味踏ん張り時というか……ここからどう進んでいくかだなと。

――すごく冷静に現状を見ていらっしゃるんですね。いまのご発言を聴いてからだと、アルバムの聴こえ方もまた変わってくるかもしれません。来年3月にはワンマンライブもありますね。アルバムに収録された曲をメインにしたライブになるかと思うのですが、“こういう風にしたいな”など、今言える範囲でぜひお聞かせください。

TRUE CDにする時って「迫力」ってどうしても伝わりにくい部分があって。私はわりと声量があるタイプなんですが、トラックダウンの時にわりと上下(の音)を切っているんですよ。そうしなきゃきれいに音が聴こえないし。今回レコーディングではだいぶマイクから離れて歌っているんですけど、それでもやっぱり伝わりきっていない部分ってあると思うんですね。(アルバム『Joy Heart』のジャケットを見ながら)ハートが燃えているんですけど、そういう自分の魂を震わせて歌っているところってほんとライブでしか伝わらないと思うので、ぜひ皆さんに感じてほしいなと思います。

――ライブの場所が「下北沢 GARDEN」ということで、バンドのライブも多く行われている会場だと思いますが、どんなパフォーマンスを見せていきたいと思っていますか?

TRUE バンドには全力でやってほしいなと思っていて。今回ロックなサウンドも多いんですけど、一緒に戦い合う……じゃないですけどぶつかり合って、そこでCDの枠を超えた新たなものが生まれるといいなと思います。本当にベテランの方々にフルバンドで後ろを守っていただくので……いつかライブ音源とかも出せたらいいですね。

――ぜひ! ライブ音源もハイレゾで聴いてみたいです。

TRUE いいですね! ショッピングモールとかを前回のリリース時に回っていたんですけど、アニソンを聴かない人たちが「すごい迫力だね」とか「すごいいいね!」とおっしゃってどんどん買ってくださったんですよ。

――実際、今ライブ音源のハイレゾ化ってどんどん増えてきているんですけど、ご自身でCDとハイレゾを聴き比べてみたことはありますか?

TRUE 以前機会があって……あります!

――その時の率直な感想を教えていただけますか?

TRUE 嘘はつけないなと思いました。 ハイレゾのユーザーが増えてきて、その分アーティストの良しあしも幅がその分でてくるので、私たち……歌を仕事にしている人にとってはありがたいことだなと思います。「上手い」「下手」の差って昔ほどなくなっているじゃないですか? でもそれだけじゃないと思うんです、音楽って。ともすると表現力とかのところでも一律にされてしまいがちなので、その「嘘をつけない」っていうのは、私だけじゃなくプライドを持って歌っている人たちにとってはありがたいことだと思います。皆さん、どんどん聴いてほしい(笑)

――そして、少し先のことなんですが来年2月には早くもニューシングルの発売が決定ということで。

TRUE はい、2枚出ます!

――どのような作品になりそうですか?

TRUE 先に発売する『最弱無敗の神装機竜』OPテーマの「飛竜の騎士」という曲は、ほんとにこれぞTRUE!という感じで、ガンガン、攻め攻めな楽曲なんですけど、アルバム後第1弾ということで、自分なりにも今後の方向を示せるものがいいなと思って。私でなくては歌えないスピード感と、とにかく肺活量を使う曲で、すごくかっこいいいものに仕上がってます。また酒井拓也(Arte Refact)さんに曲を書いてもらうのもすごく不思議な巡り合せを感じていて……TRUEとしてのデビュー曲を書いていただいたのが酒井さんだったので。アルバム後の仕切り直し第二章のはじまりにはすごくぴったりな曲だと思います。
次の『ガンダム(機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ)』の方の曲はですね……MISIAさんが「オルフェンズの涙」という曲を歌ってらっしゃるんですが、その引き継ぎという感じで、2期のEDを担当させていただくんですけど、また凄くロックサンドな力強いミディアムバラードで。これからロックなサウンドもやっていきたいなと思っているところで、今回のアルバムにも多く入れているんですけど、その2曲のバランスがとれて、今後に向けていいスタートが切れるかなと思っています。

――シングルもリリースされて、3月にはワンマンライブがあって……ご多忙になりそうなんですが、ライブで目標にされている会場などはありますか?

TRUE ……武道館とか言ってもいいですか?(小声)

――もちろんです!

TRUE 最初は「武道館!!」って力強く言おうかと思ったんですけど(笑) デビューの時から2年間経って大人になって色んな現状が見えてきて、イベントとかでもいいから武道館で一度歌ってみたいなっていう風に変わってきて……でも大きく言うなら、いつか武道館でワンマンライブ!っていうのが目標です。誰もが憧れると思うんですけど。

――「これはすごいな」っていう、目標にしているライブだったりはありますか?

TRUE アニメを好きになったきっかけが坂本真綾さんで、ちょこちょこ真綾さんのライブは見させていただいているんですけど……前回のさいたまスーパーアリーナのライブは感動しました。それこそ音楽って歌の正確さとかではなくて、人柄だったり、その人の生き様みたいなものが歌声に出るものだなって改めて教わったというか。本当に彼女らしい……私にしたら先輩で彼女っていうのもあれなんですけど(笑)……というか、真綾さんらしい無駄なものがないシンプルなライブで、それで3時間スーパーアリーナを埋める真綾さんってすごいなって。セットも一切ないんですよ! ご本人が震災後、色々変わられたらしくて、無駄なものは一切使わないという方針でやられているみたいで。歌声1本であれだけ勝負ができるアーティストになりたいなって。そのために歌の技術を磨くのも大事ですけど、人間的に磨いてブラッシュアップしていくこともすごく大切なことだなと感じたので。

――人間的にブラッシュアップするというと、これだけは譲れない!みたいな、日常のルーティーンというか、自分の中で意識していることはあったりしますか?

TRUE え~っ(笑) なんだろう……レコーディング後は必ずその日録ったものを車の中で聴いて帰るとか。あとはわりかし夜は何かを聴いて、プチ反省をして寝ることが多いですかね? あとは休まないこと! 私、常に何かしら動いているので。

――「疲れた、休みたい」と思っても何か動く、という感じですか?

TRUE 「疲れた、休みたい」ってあまり思わないですね。 むしろ暇が苦手で不安になってしまうので、あまり上手に暇を楽しめないです(笑)

 


 

そんなエネルギッシュなTRUEさんの魅力が詰まった1stアルバム『Joy Heart』は通常/ハイレゾで好評配信中! 年明けに発売されるという2枚のシングルにも注目です!

 

TRUE 1st Album

『Joy Heart』

ハイレゾ / 通常

 

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